湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

古典

「鎌倉殿の13人」(11)許されざる嘘(歴史音痴と大河ドラマ)

「鎌倉殿の13人」の第十一回、「許されざる嘘」を視聴した。 長い長い治承四年が終わり、翌治承五年の一月十八日、平清盛が、以仁王を匿った奈良の東大寺や興福寺を焼き尽くす。 その同じ治承五年の閏二月四日、清盛が病死する。 閏月というのは、太陰太陽暦…

今日の一冊「私の百人一首」白州正子

お気に入り本棚の本を順番に書いていく日記の1回目。 白洲正子「私の百人一首」 私の百人一首 (新潮選書) 作者:白洲 正子 新潮社 Amazon 昭和51年に出た本で、私の持っているのは平成11年の第13刷。 ほとんど読めていない。 買ったのが平成11年だとすると、…

「鎌倉殿の13人」(10)根拠なき自信(歴史音痴と大河ドラマ)

「鎌倉殿の13人」の第十回、「根拠なき自信」を視聴した。 源義経は平治元年(1159年)の生まれだという。治承四年(1180年)に兄頼朝と再会したときの年齢は、二十歳ちょっと過ぎだろうから、長寛元年(1163年)生まれの北条義時より、ちょっぴり年上ということ…

「鎌倉殿の13人」(9)決戦前夜(歴史音痴と大河ドラマ)

だいぶ遅くなったけど、前回の「鎌倉殿の13人」の感想メモを書いた。 富士川の戦いで、平氏側の軍が仰天して撤退して行くまでの、頼朝周辺のさまざまな不協和音を、丁寧に見せられた回だったように思う。 坂東武者たちは頼朝の大義よりも、自分の所領を保全…

万葉集メモ 大伴家持の初春の歌

ふと、万葉集を最後の方から読んでみようと思い立って、読み始めた。 読んだらメモを取らないと忘れてしまうので、順番に書いてみることにした。 というわけで、今日は万葉集(岩波文庫版)の最後に載っている、天平宝字三年(759年)の正月に、大伴家持が詠…

歴史音痴と大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(6)悪い知らせ

第六回「悪い知らせ」を視聴した。 ほんとうに、悪い知らせの多い回だった。(´・ω・`) www.nhk.or.jp 八重という女性 伊藤祐親の娘八重(新垣結衣)は、頼朝との間に生まれた息子千鶴丸が、既にこの世にいないことを、伊豆山権現の僧である覚淵に知らされて、…

昨夜の音読「万葉集の美と心」と好きすぎて死ぬ歌

末っ子に、「万葉集の美と心」(青木生子著)の最初のところを読んでもらった。 万葉集の美と心 (講談社学術文庫 402) 作者:青木 生子 講談社 Amazon 万葉集には「死」を読んだ恋歌が40首以上あるそうで、次の四つに分類できるという。 A 好き過ぎて死にそう…

歴史音痴と大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(3)

第三回「挙兵は慎重に」を見た。 伊豆北条館 今回は、伊豆北条館の全景を見渡せる場面があった。 館の周りが塀でぐるりと囲われている。 門の脇には物見櫓。 門の外側には何軒かの小屋が立っている。倉庫だったり、下働きをする人たちの住居だったりするのだ…

秋の七草の逆襲

昨年十月に、ボケ防止のために秋の七草を覚えた話を日記に書いた。 七草とボケ防止…… - 湯飲みの横に防水機能のない日記 今日の晩ごはんに、亭主が七草がゆを作ってくれたのを見た末っ子が、「せり、なずな、すずな、すずしろ、ほとけのざ、ごぎょう、はこべ…

読書日記(兼好法師と在原業平)

図書館から借りた3冊のうち、2冊読了。 半村良「歴史破壊小説 裏太平記」 歴史に疎いので、どの程度の破壊力だったのかは分からないけど、少なくとも「徒然草」の作者として一般的に共有されている兼好法師像は、相当ぶっ壊されたかもしれない。 よく考える…

「摘録 鸚鵡籠中記」大岡家殺人事件・凧あげ改易事件

Amazonのマーケットプレイスで「摘録 鸚鵡籠中記」(上下巻 岩波文庫 塚本学 編注)を購入した。 著者は朝日文左衛門(重章)。 先日読んでいた「朝日文左衛門の食卓」(大下武 著)の元になった日記だ。 さっそく上巻の最初の記事を読んでみたら、いきなり殺人事…

今日の本棚「朝日文左衛門の食卓」

「朝日文左衛門の食卓」(大下武 著) ウォーキング中に立ち寄った書店で見かけて、面白そうだったので購入した本。 朝日文左衛門重章という人は、江戸時代の尾張藩士で、元禄4年(1691年)から『鸚鵡籠中記』(おうむろうちゅうき)という日記を書き始めたの…

七草とボケ防止……

どうも近頃記憶が怪しい。 ケアマネさんとの待ち合わせ時間を間違えて、一時間も早く待ち合わせ場所に行ってしまったり(同行した長女さんと一時間歩き回って時間をつぶした)。 内科の予約日を一日間違えて病院に行っちゃったり(予約を取り直した)。 今朝は、…

今日の本棚(ぶっ飛び万葉集系)「日本史が楽しい」(半藤一利編著)

「日本史が楽しい」(半藤一利編著) 昨夜寝る前に、この本の「大伴家持の怨念」という章を音読してもらった。 編著者の半藤一利氏と、中西進氏(万葉学者)、古橋信孝氏(国文学者)との座談会の記録なのだけど、印象としては…… ・中西氏が妄想をぶっ飛ばす。 ↓ …

読書

昨日は末っ子の塾の三者面談だった。 面談の予定が入っているのを前日までは覚えていたのに、当日になって末っ子も私も完全忘却してしまい、エアコンの効いた末っ子の部屋でラノベのドカ読みでもしようなどと言いつつだらしなく寝そべっていたことろに先生に…

国語の問題(大鏡・漢字の読み)

「大鏡」のテキストで、末っ子用の解釈問題を作って、LINEに投下。 次の文を読んで、下の問いに答えよ。 (花山天皇は)永観二年八月二十八日、位につかせ給ふ。御年十七。 寛和二年丙戌六月二十二日の夜、あさましく候ひしことは、人にも知らせさせ給はで、…

国語の問題

末っ子が、もうすぐ高2になる。 学校では本格的に受験指導が始まるようで、現時点での進路希望などを二者面談で聞かれているらしい。 本人はとーちゃんの勤め先を志望している。亭主のゼミに末っ子がいる様子を想像すると爆笑が止まらなくなりそうなので是非…

コロナ療養日記(の延長線上にあるただの体調不良日記)

こんばんは。 朝、目が覚めた途端、めまいと吐き気に襲われた。 良性発作性頭位めまい症が再発したらしい。 めまい自体はそんなにひどくなかったけど、吐き気が結構きつかったので、末っ子と一緒に日曜学校に行くのは諦めた。 末っ子は一人で教会に出かけ、…

kindle読み放題の積ん読日記(ドイル、筒井康隆、森沢明夫)

kindle unlimited(読み放題)は、貧乏な多読屋にはこの上なく有難いサービスだけど、読みたい本を見つけるのは、意外と面倒くさかったりする。 一応ジャンル別の読み放題書籍リストはあるけれど、使い勝手があまりよくない。 たとえば、「文芸・評論」とい…

万葉集とBL

万葉集に出てくる感動表現の「はしきやし」がどうにも気になって、いろいろ調べているのだけど、どうもよくわからない。 古典を専門とする亭主にも聞いてみても、「はしきやし」は、語源的にも意味分析面でも、すっきり解くのが難しいという。 で、単語その…

きょうの万葉集 僕は君のタマになりたい

【目次】 十代の家持の歌 大人になった家持の歌 手に巻いた玉 【意訳ではない別の何か】 十代の家持の歌 万葉集に出てくる大伴家持の最初の歌は、正妻となった大伴坂上大嬢(おおとものさかのうえのおおいらつめ)に贈った恋の歌である。 朝に日に 見まく欲り…

昼下がりの万葉集 大伴家持の憂鬱

目次 初恋の人にセカンドラブ 家持の憂鬱な人生(略年譜) 【意訳というより、もはや妄想】 初恋の人にセカンドラブ 今回は、大伴家持が大伴坂上大嬢(おおとものさかのうえのおおいらつめ)という女性に贈った歌。 まず、詞書(ことばがき)から。 大伴宿祢家持(…

夜のろくでもない日記

こんばんは。 昨日と今日の日記 午後の四時半ごろ、息子が帰宅支援でお世話になっている福祉事務所の方から電話があった。 介護施設から引き取ったあと、検温したところ、37.6度あったとのことで、お散歩を切り上げて早く帰るとのこと。 支援員さんに送られ…

扇の風は誰のため? 

ひさびさの和歌鑑賞日記。 (前回がいつだったかは、すでに忘却の彼方) 今回は、中務(なかつかさ)という、平安時代の女性歌人が詠んだ、七夕の歌。 あまの河 河辺すずしき たなばたに 扇の風を 猶やかさまし 拾遺和歌集 巻第十七 雑秋 【普通の意訳】 天の川…

怪しい古事記物語(2)

前回からだいぶ間が開きましたが、少しづつ続きを書いてみます。「古事記」の翻案です。 ↓前回 怪しい古事記物語(1) ゾンビ大戦争からの誕生秘話 - 湯飲みの横に防水機能のない日記 禊(みそぎ)という名の単性生殖で、神々を次々と産み落としたイザナギノミ…

映画とか古典とか

おはようございます。 デヴィッド・リンチ 新型肺炎のせいで、絵画教室がずっとお休みだったため、この1ヶ月ほど、絵の練習をサボっていた。落書きすらしていない。 体力の衰えがひどくて、文章の読み書きすら億劫に思うくらいだから、苦手なお絵かきは、な…

怪しい古事記物語(1) ゾンビ大戦争からの誕生秘話

お友達からのリクエストで、「古事記」にでてくる天照大神にまつわる記事を、意訳してみます。 【アマテラス誕生まで】 とてつもなく巨大な岩を間にはさんで、一組の夫婦が罵り合っている。 夫はこちらがわにいて、妻はあちらがわにいる。 二人はかつて深く…

麁玉の覗き見男

こんばんは。 腸活を頑張っているものの、体調改善は一進一退。ここ数日は風邪気味で、胃腸の調子もイマイチな感じ。やりたいことはたくさんあるけど、無理しないことにして、静かに過ごしている。 小説は読めるけれども、調べものはきつい。 昨日は久々に万…

怪鳥を呼ぶキーワードをサーチコンソールに教わる

おはようございます。 今朝のふにゃもらけ君は、クリスマスイベントでケーキ屋さんのバイトしてます。プレイヤーの私とは比べものにならないほどの働き者です。 いまさらながら、自分のブログに「目次」をつける機能があることに、気づいた。 有料サービスに…

室町少年倶楽部

山田風太郎「室町少年倶楽部」に収録されている、「室町の大予言」という短編小説を読んだ。(Amazon読み放題) 室町少年倶楽部 (文春文庫) 作者: 山田風太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/09/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 山…