「生まれ変わったら第二王子とか中途半端だし面倒くさい」（みりぐらむ著）
理不尽な境遇とチート能力のバランスが良くて、安心して読めるお話だった。
ただ、WEB連載版では未解決の問題がいくらか残っていた。
まず、第二王子である主人公の母親を陥れ、側室に呪いをかけるように誘導するなど、王族に陰謀を働いた人々に対する直接の断罪がなかったこと。
作中で国王が、いろんな勢力が絡み合っているものだから手を出すと危険だと説明していたけど、主人公のチート能力と王太子のチートな政治力があれば、なんとかなったような気がしなくもない。
もっともお話のラストで、国王と王太子と第二王子が結託して、王位継承問題に干渉したがる高位貴族をまとめて恫喝して黙らせていたので、それで解決した話なのかもしれない。
後半で出てきた、元ゲーマーらしき転生者の末路もはっきり書かれていなかった。他国の領主を破滅されるために、わざわざ呪いでジオラマおたくにするなど、なかなか変な人物だったのに、邪悪さをそんなに発揮できないうちに尻すぼみで終わってしまったのはちょっともったいなかった。
書籍版では80ページほどの書き下ろしがあるらしい。読みたいな。
……
読書メモを200作品分かけたら電気敷毛布を買うと決めてから、まだ1作品分しか書けていない。
次の冬までに間に合うかな。(´･ω･`)
