湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

ラノベ読んだ日記

 

 

Kindle Unlimited(読み放題)で読んだ作品。

 

「私の推しは悪役令嬢。」(いのり。 著)

 

 

予備知識ゼロで読み始めたので、お話がある程度進むまで、百合系だと気づかなかった。(表紙の絵柄で何故気づかなかったのだろう。疲れてるからかな)

 

主人公は日本人女性だった前世の記録を持つ平民の少女、レイ。自分の転生先が、生前にプレイしていた乙女ゲームそっくりの中世ヨーロッパ風の世界であることに気づいた彼女は、ゲームの攻略対象であるイケメン王子たちに目もくれず、イチオシだった悪役令嬢のクレア様を本気で攻略すべく邁進する。

 

とはいうものの、ターゲットのクレア様は異性愛者なので、相思相愛は望めない。主人公は悪役令嬢のクレア様が「断罪」されて人生を失うルートを回避するために、前世の知識をフル活用して立ち回る一方で、クレア様への思いは冗談に紛らわせて、道化に徹するという、孤独で切ない道を歩み続ける。

 

クレア様の断罪ルートは、いわゆる婚約破棄もののレベルではなく、市民革命の勃発で腐敗貴族の象徴的存在として処刑されるという、深刻なものだった。

 

敵国の陰謀なども絡んで、ほとんど詰んだ状態まで追い込まれるのだけど、レイの渾身の努力と仲間たちの支援の力で、ギリギリのところでクレア様の処刑は回避される。同時に革命も成就して、貴族と平民を峻別してきた身分制度は消滅する。

 

異世界転生ラノベでは、なぜか転生先がガチガチの封建社会であることがほとんどで、国王や諸侯が代替わりすることはあっても、革命で社会構造自体が激変するなんていうことは、滅多に起きない。そういう社会制度の問題に加えて、LGBTなどのマイノリティの問題についても少なくないページを割いているこの作品は、かなりレアな印象だった。

 

続編も読み放題で読めるようなので、そのうち読んでみようと思う。