「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」の1st Gigを、数日がかりでAmazonプライムビデオで見終わった。
2002年にスカパーで放映された作品。
「攻殻機動隊」は大好きな作品だったけど、当時は育児戦争の真っ最中で、回数の多いテレビアニメを見るゆとりもなく、見逃してしまっていた。
DVDは高いし、レンタルするのも億劫で、ずっと手が出ずにいたので、プライム・ビデオで見られると気づいたときには、本当に嬉しかった。Amazonさんありがとう。
「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」は、2030年の物語だという。そして、物語のなかでは2019年ごろには一般市民にも電脳化が普及していたと語られていた。
近未来を描いたSF作品が「古典」になった時、野暮だと思いつつも「答え合わせ」をしてみたくなるのは人情だろう。
現実には、2022年現在、人間の脳を電脳化して直接ネットに繋げる技術は存在していないようだし、いまから8年後に、サイボーグの警察官が光学迷彩を使って屋根の上を飛び回ったりすることもなさそうに思う。
でも、「攻殻機動隊」の原作漫画や、押井守監督の劇場映画「GHOST IN THE SHELL」(1995年)や「イノセンス」(2004年)を見たころには、コンピュータやインターネットの技術が、いずれ世の中や生活を大きく変えることになるんだろうなということは漠然と思っていたし、実際そうなったと言える。
「イノセンス」公開の翌年に生まれた末っ子が、高校で配布されたiPadでzoom授業を受けながら、
「板書見えねー! ハウリングうぜぇ!」
などと文句を言っているのを聞いていると、つくづく時代は変わったと思う。
そういえば、26のエピソードのなかには、電脳化に過剰に適応してしまった「自閉症」的な子どもたちのための、授産施設の話があった。物語世界の電脳の技術をもってしても、人類は知的障害から解放されないらしい。