湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

映画鑑賞「レディ・プレイヤー1」

 謎の誤操作で未完成記事を公開してしまい、あわてて下書きに戻したのだけど、なぜか記事の中身が消えてしまった。

 

バックアップを取っていないときに限って、こういうことが起きるのは、なぜなのか。(涙)

 

仕方がないので、書き直し。

 

映画「レディ・プレイヤー1」を見た。

 

レディ・プレイヤー1(吹替版)

レディ・プレイヤー1(吹替版)

  • 発売日: 2018/07/25
  • メディア: Prime Video
 

 

監督は、スティーブン・スピルバーグ

主演は、タイ・シェリダンとオリヴィア・クック。

 

スカリー捜査官様の原作小説のレビューがあまりにも興味深かったので、どうしても見たくなって、kindleでレンタルしたのだ(299円)。

 

blog.the-x-chapters.info

 

 

数多くの既視感に見舞われながら、世界観にどっぷり浸って鑑賞。

 

すごく楽しめたし、せつない箇所がいくつもあって、ちょっと泣けた。

嘘はやめよう。だいふ泣けた。

 

舞台になっている2145年のアメリカは、オーウェルの「1984」なみに荒廃していて、バーチャルリアリティ空間である「オアシス」に逃避没入する貧困層の人々を、巨大企業IOIが金で縛って搾取するという、いやな構図が出来上がっている。

 

借金が返せなくなると、強制的にIOI社の収容所に入れられて、「オアシス」世界での奴隷として、リアルに死ぬまで働かされるのだ。

 

IOI社のトップであるノーラン・ソレントは、「オアシス」の文化的な土台であるポップカルチャーを理解しないビジネスマンで、自社の利益のために「オアシス」の運営権を手に入れようと画策している。

 

ノーラン・ソレントの陰謀に巻き込まれて身内を殺された主人公のウェイドは、「オアシス」で知り合った仲間たちと力を合わせてノーラン・ソレントを打ち倒し、「オアシス」創始者の設定したレースにも勝利して、運営権を手に入れる。

 

って、あらすじだけ書いても、この映画の面白さは何も伝わらない気がする。

 

オタクを極めてバーチャル世界の神になってしまった「オアシス」創始者の深い孤独、1980年代のポップカルチャーへの郷愁、アバターで結ばれた絆がリアルで真実になるという、どこか危うい奇跡。

 

それらのどこかに、ほんのすこし、自分を重ねられる部分があるから、心を動かされたのだと思う。

 

原作小説では、日本のアニメやゲームへの思いが半端なく炸裂しているそうなのだけど、映画のほうは、それほどでもないように感じた。もしかしたらポップカルチャーに疎い私が見逃しているだけかもしれない。

 

気が付いたオマージュ要素を書き留めてみる。

 

冒頭あたりで、キティちゃんがとことこ歩いていた。

 

ウェイドの好きなPVは、a-haの「Take on Me」だと言っていた。

 私も「Take on Me」すごく好きだった。卒論を書いてたころにエンドレスで聞いてた。

 

でもPVを見たのは、インターネットを始めてからだから、今世紀に入ってからだ。

 


a-ha - Take On Me (Official 4K Music Video)

 

思えばこのPVも、マンガという二次元の仮想世界に入り込んで恋するストーリーだった。

 

主人公たちと敵対するIOI社のノーラン・ソレントは、ポップカルチャー好きを偽装するために、デュランデュランが好きだと言っていた。

 


Duran Duran - Notorious (Official Music Video)

 

デュランデュラン、なつかしすぎる。

 この曲を聞くと、下宿近くのコンビニでゼビウスとかバックマンとかやってた亭主の姿を思い出す(当時のコンビニにはアーケードゲーム機がおかれていることがあったけど、風営法で消えたと記憶している)。

 

 あとは、ラストのバトルシーンで多足ロボットが湧いて出てきたとき、これ絶対「攻殻機動隊」のあのシーンが再現されるだろうと思ったら、アルテミスさんがやってくれた。でも草薙素子と違って腕がちぎれたりはせず、あっさり終わった。

 

原作小説は「ゲームウォーズ」というタイトルで邦訳されている。いつか読んでみようと思う。

 

映画のラストでは、ウェイドが「オアシス」創始者アバターからエッグを受け取って涙を流しているのを見たノーラン・ソレントが、なぜか追撃の手を止めて見入ってしまったために、ウェイドの勝利を阻止できずに終わっていた。映画の流れでは、ノーラン・ソレントが、ウェイドや「オアシス」創始者に心を寄せるような心情をカケラでも持っているようには思えなかったので、そこのところをちょっと不自然に感じた。原作ではどうなのか。

 

 

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)