息子(5歳・重度自閉症)が、ときどき、冗談をかますようになった。
私がパソコンの前にすわって、サイトの更新などしていると、いかにも「喉がかわいた~」と言いたそうな顔で、私の手を引きに来る。
で、冷蔵庫の前まで引っ張っていくと、自分はダッシュでパソコンの前にもどり、ちゃっかり椅子に座って、ディスプレイを眺めている。私が飲み物を出して戻ってくると、「いらないもーん」という仕草をする。顔が、ニヤニヤしている。私をパソコンの前からどかすための、演技なのである。
なかなか高度な技を身につけたものである。などと感心ばかりしているのもくやしいので、
「こら~、喉がかわいたんじゃなかったのかー」
と言いながらこちょこちょしてやると、でへへへへへへへへっと笑いながら、逃げていく。
でも、ほとぼりがさめると、またちゃっかり、同じようなことをして、私をおびき出そうとする。
そんなわけで、なかなか長い文章を書けないのであった。
(2003年1月29日)
※過去日記を転載しています。