湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

Kindleで読んだ本(2022年7月)

先月(2022年7月)Kindleで読んだ本のメモ。

 

(あらすじ、ネタバレを書く場合があります。また、Kindle Unlimited(読み放題)で利用したと書いている書籍が、のちに読み放題期間が終了する場合もありますので、ご注意ください。)

 

鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側」5巻

 

Kindleでの購入本。

5巻目が最終巻だった。

 

とても好きな作品だったので、出来ればもっと長く読みたかった。でも物語としては、終わり時だったのだと思う。

 

75歳の市野井雪と、17歳の佐山うららは、「君のことだけ見ていたい」というBL漫画をきっかけに書店で知り合い、同好の士として交流するようになる。

 

自分に自信がなくて人付き合いの苦手なうららと、やりたいと思ったことをやらないまま年をとってしまったことに気づいた雪。

 

ほんの少し勇気を出した二人は、かけがえのない時間を共有することになるのだけど、その出会いが、二人に大きな人生の転機をもたらすことにもなった。

 

いつか、うららたちの、その後の物語が読みたい。 

 

 

デボラ・インストール「ロボット・イン・ザ・ハウス」

 

シリーズ2作目。1作目は紙の文庫本で読了。

とにかく面白かった。

 

未成熟な精神を持つロボットのタングの、なんともロボットらしい人間臭さ溢れる困った性格が、周囲の人々(主に主人公のベンと元妻エイミー)をぐいぐい成長させていくのが痛快だった。ベンとエイミーには、離婚後に娘が生まれるのだけど、二人とも、タングがいなければ、まともな親にはなれなかったと思う。

 

倫理観のおかしい天才科学者ボリンジャーが、タングをベンから取り返すために、陰湿な手口で脅かしてくるので、ずっと緊迫感があったけれども、ラスト間際であっけなく決着がついてしまった。彼にはできることなら3作目以降は出てこないで欲しいけれども、タングと深く触れ合った人間の中で、彼だけが全く成長も変化もしないままなので、まだ出番があったりするのかもしれない。

 

 

早瀬黒絵「悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない。」

 

Kindle Unlimited(読み放題)で読んだ作品。

乙女ゲームの悪役王女の幼児期に転生し、家族の虐待に苦しんでいた主人公が、王城に忍び込んでいた暗殺者に守られながら、際どいところで生きのびるお話だった。

 

主人公の受ける虐待が、食事を与えないなどの育児放棄だけでなく、殴る蹴る、熱湯を無理やり飲ます、陶器の破片を裸足で踏ませるなど、凄惨なものばかりなので、途中だいぶ読むのがつらかった。その分「ざまぁ」展開も強烈で、主人公をいたぶった王族たちは、圧政に苦しんだ民衆に暴行された上で処刑されていた。

 

主人公を保護した暗殺者は、決して優しい人間ではなく、まだ幼児の主人公をドロドロに甘やかして自分に依存させて囲い込み、成人したら結婚すると宣言。妨害する者がいれば殺してでも排除する気まんまんというらかなりヤバい人。

 

続編が出ているようで、主人公と暗殺者のその後がものすごく気になるけれど、読み放題ではないようなので、しばらくは我慢。

 

 

杉浦志保「SILVER DIAMOND」全27巻

 

数年前にKindle版を全巻購入。好きな作品なので、時折一気に読み返して浸っている。

 

東洋風(漢字文化圏)の世界観で描かれる、異世界転移ファンタジー

 

大きな分類ではBL系になるのだろうけど、恋愛の範疇を超えた結びつきを描いているので、BLっぽい印象は薄いと思う。

 

ごく普通の男子高校生だった(と自分では思っていた)主人公は、ある日、庭に落ちてきた謎のイケメンを自宅に引き取って世話をしたことをきっかけに、滅びゆく異世界の問題に巻き込まれることになる。

 

この作者さんの作品は、とにかく読み応えがあるので、もっといろいろ出して欲しいのだけど、今のところKindle本になっているのは三作品だけのようだ。