おはようございます。
ふにゃもらけ君、今日は自室が駅のホーム仕様です。
この配色の車両、ものすごく見覚えがあるのだけど、何線だったか失念。
視覚系の記憶が、とことん弱いのです。
風邪がだいぶ長引いていますが、「塩うがい」を頑張ったのが効いたのか、喉の腫れはほぼ引いて、お腹の痛みも消え、あとは鼻水だけ。
まだふらついていますが、今朝になって、やっと、椅子に座って本(iPadの Kindleアプリ)が、読めるようになりました。
食欲も少し復活。食べて元気を取り戻さないと。
末っ子も、月火水と、3日も学校を休んでしまいましたが、明日から登校できるとのこと。やれやれです。
本家・若草物語
このあいだ読んだ、漫画版「若草物語」(魔木子 作)の内容がトンデモすぎたのに衝撃を受け、kindleで、もうすこしオルコットの原作に忠実と思われる小説(水谷まさる訳)を探し出して、読み始めました。
水谷まさる氏(1894年-1950年)による翻訳は、1948(昭和23)に京屋出版社から出たもので、現在、青空文庫で無料公開されており、上に貼り付けたAmazon kindle版は、読み放題サービスで読むことができます。
翻訳がいささか古めかしいのですが、子どものころに貪るように読んでいた、「少年少女 世界の文学」シリーズの文体のようで、なんともいえず懐かしい気持ちに浸っています。
上の写真は、メルカリに出品されていて、SOLD OUTの表示があった画像をお借りしました。ヤフオクなどでも、よく出品されているようです。手元に保存している方や、なつかしさから買い求めたいと思う方が、おそらく多いのでしょう。
この赤い箱のシリーズ、残念なことに私の家には数冊しかありませんでしたが、亭主の実家には全巻そろっていて、片っ端から読んで育ったとのこと。 うらやましいことです。
なおこの「世界の文学」シリーズ、当時の全30巻、200作品のうち、33作品が、当時のものを底本として、電子書籍として、安価で復刊されています。
上に貼り付けた「青い鳥」は、154円でした。
懐かしい文体の作品を手軽にダウンロードして再び読めることは、うれしい限りですが、全巻を持つことのかなわなかった「昭和の子ども」としては、
どうせだったら、全作品電子化してくれればいいのにいいいいいい!
と、小声で叫んでおくことにします。(´・ω・`)
いや、亭主の実家にあるのを引き取ってくれば読めるわけですが、我が家には、もはや置く場所が・・・・。(T_T)
話がだいぶ横道にそれました。
水谷まさる訳の「若草物語」では、ジョーが隣家の老ローレンスに強姦されたりしませんし(そりゃそうだ)、姉妹の母親であるミセス・マーチの、厳しいけれども骨太な寛容さと茶目っ気に満ち溢れた教育方針によって、あたたかく守り育てられています。
まだ物語の半分ちょっとまで読んだところですが、私としては、ミセス・マーチに、大きな魅力を感じています。
四女のエイミーが学校で先生の体罰を受けたその日に、ミセス・マーチはエイミーを退学させ、自宅で勉強を見ると決めています。
エイミーは、学校で禁じられていた、塩漬けのライムを持ち込んだことを先生に知られたために、鞭で叩かれ、見せしめとして教壇に立たされたのですが、違反は違反として、先生の罰し方は筋の通ったものではありませんでした。そもそもエイミーは、教室でほかの子からもらった分のお返しするためにライムを持ち込んでいたのでした。また、エイミーのことを先生に告げ口したのは、出来のいいエイミーを妬んでいじめているような生徒でした。
ミセス・マーチは、子どもの間違いを正して指導するのに、辱めや体罰など必要がないという考えの人であり、見栄っ張りのための不法行為や、妬み嫉みによるいじめが横行するような学校に、自分の娘を通わせるべきではないと判断したわけです。
アメリカで初等教育の義務化が普及し始めたのは、南北戦争が収束したあとのことだそうですから、まだその戦争のさなかである、若草物語の時代には、学校に通うことは、必ずしも当たり前のことではなかったのかもしれません。
そういう時代の状況を考えると、ミセス・マーチの判断を、現代の日本の学校教育への向き合い方と、簡単に比較することはできないとは思いますが、それでも私はミセス・マーチの考え方は、いまの時代にも通用するものだと思えます。
水谷まさる訳「若草物語」は、子供向けであるために、ある程度簡略化された翻訳になっているようで、角川文庫版の「若草物語」のサンプルをDLして比較してみると、細かな言い回しなど、はぶかれている部分もあるようでした。続編も含めて、いずれ角川文庫版を読んでみたいと思います。
ウィキペディアの「若草物語」のページによると、ジョーは大人になってから、夫と一緒に学校を開き、健常児と障害児を共に学ばせるという試みを行うのだとのこと。読まないわけにはいきません。
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↓トンデモな「若草物語」のあらすじを書いた先日の日記