湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

引用

今日の一文(一月三日)

ジョルジュ・バタイユ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・壁をうずめ、さらに天井までも嵌め込まれた…

今日の一文(一月二日)

又吉直樹の俳句。 石鹸(しゃぼん)玉飲んだから多分死ぬ 「芸人と俳人」又吉直樹・堀本裕樹 死ぬと思う。 芸人と俳人 作者:又吉 直樹,堀本 裕樹 集英社 Amazon 今日の一文(一月一日) - 湯飲みの横に防水機能のない日記

今日の一文(一月一日)

宮沢賢治の短歌。 うしろよりにらむものありうしろよりわれらをにらむあおきものあり 「宮沢賢治全集」3 ちくま文庫 明治四十四年一月より ひらがなばかりでぬるっとしているので、漢字をあててみる。 後ろより、睨むもの有り。 後ろより、我らを睨む、青き…

今日のテキスト(6)室生犀星「かげろうの日記遺文」

女が女として見られるまでには種々なからだの堰がございます。堰は大切に守ってやらねばなりませぬ。 室生犀星「かげろうの日記遺文」 「蜻蛉日記」の作者の乳母の言葉。 自分の身に起きた第二次性徴が不浄のもののように思えて受け入れられず戸惑う少女に、…

今日のテキスト(5)枕草子 第二段「頃は」

頃は、正月、三月、四・五月、七月、八・九月、十一月、十二月、すべて折りにつけつつ、一年(ひととせ)ながらをかし。 【現代語訳】 季節は、正月、三月、四・五月、七月、八・九月、十一月、十二月、すべてその折々にて、一年中、趣きがあります。 川瀬一…

今日のテキスト(4)古今和歌集

ほととぎす なくやさ月の あやめぐさ あやめもしらぬ こひもするかな 読人しらず 古今和歌集 巻第十一 恋歌一 469 【なんとなく意訳】 ホトトギスの鳴く五月。 咲き乱れるあやめの花。 そんな季節に、私は、文目(あやめ)を見失うほどの狂おしい恋をしてし…

今日のテキスト(3)和歌

お友だちに、楽しくて元気があって夏っぽい和歌を探してほしいというリクエストをいただいたので、いろいろ眺めて、とりあえず四首選んでみた。 夏山の木末(こぬれ)の茂(しげ)に霍公鳥(ほととぎす)鳴き響(とよ)むなる声の遥けさ 大伴家持 (万葉集 1…

今日のテキスト(2)「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」

昨日の午前中、病院の待合室で読んでいた本からの引用とメモ書き。 六月半ばのこと、すべてを呑み込んでしまうような暑さ。涼しい気分に少しはなれるたった一つの方法は、池の蓮に目をやること。 建物がとても古くて、瓦葺きだからなのか、夜はたとえようが…

今日のテキスト(1)福音書

なんとなく読んだ本からの引用と、メモ書き。 すると主の御使が現れて、香壇の右に立った。ザカリヤはこれを見て、おじ惑い、恐怖の念に襲われた。そこで御使が彼に言った、 「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈が聞きいれられたのだ。あなたの妻エリサベツ…

枕草子

ミア・カンキマキ「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」に引用されている、「枕草子」の現代語訳がとても面白いので、書き写してみた。 胸がときめくもの いい男が車を門の前にとめて、使用人にとりつぎを頼んだりしているとき。 髪を洗って、メイク…

今日の本棚 半村良「裏太平記 歴史破壊小説」

昨夜寝る前に、図書館から借りて来た半村良の「裏太平記」という小説を、末っ子に音読してもらった。 冒頭の章は、16歳の吉田兼好が、集めてきた反故紙で黙々と書の稽古をしている場面から始まる。 その落ち着いた書道練習のシーンが終わる前に、何度も爆笑…

引用ノート(東北の味噌漬け?)

少なくとも福島、新潟、山形の三県に亙って味噌漬けのものが確かに旨いのだからこれは東北地方全体に就て言えることなのだろうと思う。 その中でも野菜の味噌漬けが殊にいい。 これは味噌の問題に違いないのだから鮭などの味噌漬けもその場所で食べるならば…

引用ノート(精神分析と自閉症)

先述したように、ミステリーにおけるホームズとワトソンの関係は、自閉症のある人と定型発達者の関係のあり方について、一つの可能性を示しているように思われる。 しかしもちろん、この二人の人物はフィクションである。 では、歴史上の実在の人物で、その…

引用ノート(G)

ゴキブリは畳を進む彼ら尚こころざす地を持てる羨(とも)しさ 岡井隆 (樋口覚「短歌博物誌」文春新書) あの虫の行軍に遭遇して「羨し」と感じる人の境涯に戦慄する。いったい何があったのか。 あれが羨ましい、あれになりたいというのは、相当に追い込ま…