こんにちは。
昨日(6月26日)は、なぜか朝起きた時から胃が悪くて、一日中つらかった。
昼頃に近所に買い物に出たのだけど、胃の気持ち悪さのせいで、脂汗まで流れてきて、徒歩五分の道のりが地獄のように長かった。
痛みがあるわけでもないのに、ここまでつらいというのは何なのだろうと考えていたら、長女さんに、「寝ている間に脱水してたんじゃないか」と言われて、そうかもしれないと思った。
胃のムカムカは、脱水症状でいうところの「悪心」にあたるだろう。
思えば、土曜の夜になかなか寝付けなくて、ついうっかり朝の二時にテレビをつけてワグネル反乱の報道なんかを見ていたのも、暑くて眠れなかったからだ。
気をつけないと。(´・ω・`)
(_ _).。o○
ここのところ、読者記録をサボっていた。
読書は毎日してるけど、書くのが追いつきそうにないから、投げていたのだ。
最近のものだけでも、書き留めておこう。
「ふることふひと」(風越洞、壱村仁 著)
藤原不比等が主人公のコミック。
三巻くらいまで読み放題(Kindle Unlimited)で読んで、その後の既刊分は購入して読んだ。
藤原不比等という人物は、大化の改新で活躍した藤原鎌足の息子であり、あの「この世をば我が世ぞと思う」の藤原道長のご先祖でもあるのに、あまりキャラが知られていなくて、微妙に影の薄いところのある人物だ。
不比等より、子どもたち(藤原戦隊)のほうが目立っていたせいもあるかもしれない。
↓末っ子の試験勉強につきあって、藤原四兄弟についてまとめた日記。
↓万葉集の怪しい意訳を作ろうとして藤原四兄弟についてまとめた日記。
昼下がりの万葉集 大伴家持の憂鬱 - 湯飲みの横に防水機能のない日記
藤原不比等の影が薄いのには、いくつかの理由があると思う。
まず、子どもの頃に父親の鎌足が亡くなり、強い後ろ盾のない状態であったところに、壬申の乱が起きたため、天智天皇寄りと思われていた中臣氏が天武朝で干され気味だったから。不比等も、出世では相当苦労したようだ。
それに加えて、不比等の出自について、天智天皇のご落胤説が当時からあったようなので、うっかり目立つと殺されかねない、なんていう事情があったのかもしれない。
「ふることふひと」でも、そのあたりの事情を絡ませながら、不比等と、他の中臣一族との微妙な関係を描いていて、とても興味深い。
不比等の生涯について、もう少し踏み込んだ解釈がないかと思って探したら、黒岩重吾作品に、不比等を主人公にしたものがあると知って、さっそく読み始めている。
上下巻とも、現在Kindle Unlimited(読み放題)で利用できる。
こちらの作品の不比等は、ずば抜けた天才であるだけでなく、情緒のバランスを著しく欠いた人物として描かれている。
幼児の頃から、周囲の女性たちの心を巧みに操って翻弄することで欲を満たし、父親や養育者たちの心の内を冷静に読み取って身を処すなど、恐ろしく可愛げのない子どもなのだ。
その一方で、両親の愛を知らない寂しさを抱えてもいて、それを埋め合わせるためには人道にもとることでも平気でやってしまうという、かなりいやらしい人物なのだけど、ただ者ではないオーラを放つ美少年であるために、いろいろ許されてしまっている面がある。
幸か不幸か、天武朝で冷遇されたために、苦労人として成長するのだろうけれど、親(鎌足&天智天皇)の七光を背負ったままだったなら、とんでもない暴君になっていたかもしれない。
まだ任官前のところまでしか読めていない。
先を読むのがちょっと怖いけど、読了しようと思う。