2006年01月08日
亭主は卒論の審査に入って、もう何日も書斎に閉じこもっている。ときどき出てくると、文句ばっかり言っているが、まあ例年のことだから家族は慣れている。
毎年、「珍」論文が提出されるようだが、今年もいろいろあったらしい。
文学部の卒論なので、表紙に和紙を貼り、和綴じにして提出する人が多いのだが、その和綴じの技術が年々下落していて、すさまじくなっているのだそうだ。
たとえば、和綴じがあまりにタイトすぎて、ページがほとんどひらかないもの。
「わしに読むなっちゅーのか」
それから、横書きの論文を右開きに閉じてしまったもの。これは読めないことはないけれど、極めて読みにくい。
「読めるかこんなもん」
何を血迷ったか、料理用のタコ糸で閉じてあるもの。
「豚肉ちゃうんやぞ」
極めつけは、表紙に水貼りすべき和紙を、多量のセメダインで貼りつけたもの。
「くさいわ! わしをシンナー中毒にするつもりか!」
困ったもんだ。
⭐︎過去日記を転載しています。
⭐︎転載日…2025年1月6日。