(2005年06月28日)
お昼ごろ、息子(7歳・重度知的障害、自閉症)の担任の先生から電話をもらった。
できれば給食後の時間に、息子を見にきてほしいとのこと。
給食の時間が終わるころを見計らって、学校へ。
当然、末っ子(生後5ヶ月)も同行。
よりによって、記録的な猛暑である。
光化学スモッグのおまけつき。
息子のクラスは、エアコンがついていない。
クソ暑い中、クラスのみんなは、まだ給食を食べていた。
廊下から、そっとのぞくと、担任の先生が気づいて、廊下に出てきてくださった。
抱いている末っ子と二人、汗だくになりながら、詳しい事情をうかがった。
給食の時間は、特学三クラス全員で同じ教室に集まって食事するので、穏やかに席についているとのこと。
けれども給食後は、各クラスにわかれて、歯磨き、教室の清掃を行い、そのあと、各自自由に遊ぶ時間となる。
息子のクラスは、担任の先生一人で、バラバラになる子供たち全員を見なくてはならない。当然、目の届かなくなる瞬間も出てくる。
昨日、息子は、歯ブラシを持って洗面所へ行ったきり、掃除をすっぽかし、校内探検に出てしまったらしい。コップは回収できたものの、歯ブラシはどこかへ放り出したらしく、とうとう見つからなかったという。
先生の話では、探検に出てしまっても、休み時間おわりのチャイムが鳴ると、ちゃんと教室へ戻ってくるのだという。だから、そこで大きな問題にもせず、そのまま流しちゃっていたらしい。
昨日たまたま、長女さん(9歳)の教室に出現することがなければ、大きなトラブルが起きるまで、対処することなく過ぎていたのかもしれない。
ともあれ、先生と相談して、しばらくは、私が昼休み時間に学校へ行って、息子に付き添うことになった。
とりあえずは、脱走しないように見ておくつもりだったのだけれど、掃除の時間、息子が、雑巾をぶらさげたまま、ぼーっとしているのを見かねて、教室に入って指示を出し、きちんと拭き掃除をやらせた。
息子は、騒々しい場所にいると、判断することがうまくできず、ぼーっとしてしまうことが多い。
そのせいで、能力的にできることでも、できないと思われてしまうのだが、的確な指示さえあれば、ちゃんと動くことかできるのである。
それを繰り返し練習していくと、少々うるさい場所でも、自分で判断して動けるようになる。つまり場数をたくさん踏むことが大切なのだ。
いまの特学では、先生方の手が足りず、そこまでの指導がなされていない様子だった。給食後の食器の片付けも、補助の先生が全部やってくれていて、息子はそれを、ぼーっと見ていただけだった。昨年の先生は、全部やらせてくれていただけに、残念に感じた。
つきっきりで、掃除をきっちりやらせ、机の上も拭かせて、掃除終了となった。
先生が、「少し外に出て遊んでおいで」と促すと、息子は下駄箱に行って靴をはき、校庭のはじっこにあるブランコのところまで行った。そこには、特学の子供たちや、自閉だけれど普通級に通っている子供たちが集まって、順番にブランコをこいでいた。
ブランコをこぐ息子を見ていたら、汗だくになった長女さんがやってきた。鉄棒の練習をしにきたのだという。ブランコから降りてきた息子と、汗だくでうとうとしている末っ子と一緒に、長女さんの「回りそうで回らない前回り」の練習を見ていると、昼休みが終わった。
長女さんと息子は、自分の教室へ戻っていった。
私は末っ子を抱いて家に戻った。
とにかく、このままでは、息子は学校に通っている意味が薄い。暑いし、末っ子もいて大変だけれど、覚悟を決めて、しばらくは通いつづけようと思う。
(過去日記を転載しています)