湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

卒業式にからんで思い出すことなど

こんにちは。

 

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ひなまつりである。 とくに何かする予定もないけど、娘二人いるから、美味しいものでも食べたいなと思っている。

 

末っ子は、今日から卒業式まで休校と決まった。

 

思えば末っ子の幼稚園の卒園式は、あの東日本大地震の直後だった。参列した亭主によれば、保護者と園児でぎゅうぎゅう詰めの遊戯室が、ひっきりなしぐーらぐーら揺れて、大変気持ち悪かったという。謝恩会は中止だった。

 

小学校の卒業式のことは、あまりよく覚えていないから、たぶん何事もなかったのだろう。それよりも、するつもりもなかった中学の「お受験」と、合格後の入学準備のほうが大変で、そちらの記憶ばかりが鮮明である。

 

地元の公立中学に進学させずに私立を選ぶことになったのには、いくつかの事情がある。そのうちの半分は、親の私の事情である。持病のある長女さんが、中学3年間不登校状態だったのだけど、そのときの学校側の対応は、あまりにも痛かった。最近では思い出すことも少なくなったけど、当時は怒髪天と悔し泣きの連続だった。

 

難病児の長女が相談室登校する日に車で送り迎えしていたら、それを見とがめた教頭が「保護者の車を校内に乗り入れさせるな!」と激怒したとかで、相談室の担当者から、教頭に話に行ってくださいと言われた。そもそも私が自分の判断で校内に乗り入れたのでなく、元は近くの有料駐車場に入れていたのに、相談室の担当者に「学校の駐車場を使ってください」と言われたからそうしていたのだ。それが「上」からクレームのついた途端に責任の所在が私になるのである。なんだかなと思ったけれども、教頭に「謝罪とお願い」をしに行ったところ、こちらの顔をろくに見もせずに「とめてもいいですよ」と言われて終わった。

 

修学旅行については、学年の指導主任とかいう先生が、わざわざうちに「参加させないように」と電話を寄越した。修学旅行についても、私はもともと参加させたいとも思っていなかったのだが、担任の先生が、クラスの生徒たちと一緒の行程がむずかしいなら、特別支援学級の生徒たちと一緒に回ればいいからと言って、わざわざ誘ってくださったから、それならばと参加に同意したのである。中学の支援学級には、息子のかつてのクラスメート(先輩だけど)たちや、長女さんの幼稚園時代のクラスメートたちがたくさんいて、仲良くしていたから、不安がなかったのだ。

 

けれども指導主任にはそういう経緯が伝わっていなかったのか、あるいは頭から無視するつもりだったのか、あたかもこちらが難病児を無理やり旅行に参加させたがるモンスターペアレンツの如き言いようで非難された。

 

「そんなに参加させたいなら、お母さん、自腹切って同行してください! できないでしょ? こちらも現地で倒れられたりしたら、困るんですから」

 

電話の最中、指導主任とやらの口から、楽しみにしていたかもしれない旅行の参加を拒絶されることになる長女さんの心情を思いやる言葉は一切なかった。

 

修学旅行はお断りして、その旨担任の先生に伝えに行ったときには、とても歯切れの悪い表情だったことを記憶している。おそらく板挟みで嫌な思いをされたのだろう。

 

こんな学校だから言うまでもないだろうが、教師による不登校生徒への勉強のケアやフォロー、進学のアドバイス等は、一切なかった。

 

本来なら、病気のために登校できない児童生徒のために「病弱学級」を作ることを定める制度があるはずで、うちの長女さん以外にも、該当する複数の生徒がいたにもかかわらず、保護者からの要望は「予算がないから」という理由で却下された。

 

その後、おそらくはそういう保護者のガス抜き目的だろうけれども、不登校生徒の保護者と校長の個別面談の機会が設けられた。その場で思いの丈を全て話し、校長も「必ず改善します」と受けあったものの、長女さんの卒業まで、何一つ変わるとろこはなかった。

 

(ちなみにこの中学校、その後とある事情でわりと悪名を馳せることになるのだが、詳しく書くと校名が分かるから控えることにする。知ったときには「さもありなん」と思っただけだった)

 

長女さんとは方向性が違うとはいえ、少なからず困難を抱える末っ子を、こういう中学に入れたいと思う親がいたら異常である。

 

当時お世話になっていた療育教室の先生と相談し、ダメ元で中学受験を決め、近所の学習塾の先生にも事情を話して末っ子に合いそうな進学先を推薦してもらい、姉の母校には絶対に進学したくなかった末っ子が全力だして勉強した結果、合格したのが、今月卒業するミッションスクールの中学部である。

 

楽しみにしていた卒業式は、新型肺炎のために規模縮小して行われるようだけれども、幼稚園の卒園式同様、忘れられない式になりそうである。