非常事態宣言中
とりあえず、亭主の仕事はほぼ自宅での作業となった。大学の講義も、大半の会議も、全部ネットでやるとのこと。
息子は変わりなく介護施設に通所している。
病院同様、休業しない方針なのだろう。衛生面、とてもしっかりしている施設なので、大丈夫だとおもう。
末っ子の高校は、入学式も登校日も中止になり、教材等は、宅配で届くとのこと。課題をやって学校に郵送する形で学習を進めるそうだ。私立校だからできる措置だろう。お世話になっている塾もお休みになった。
で、猛烈に暇持て余しているので、長女さん、私と三人で、ディクシットやキャット&チョコレートなどのカードゲームで遊んでいる。
ディクシットは、シュールで美しい絵カードの絵柄に合わせて、即興で物語を見立てながらゲームを進めていく。駆け引きも必要なので、だいぶ頭を使う。
キャット&チョコレートは、与えられた事件を、手持ちのカードで無理やり解決してみせて、その妥当性や説得力を競う。
たとえば、「子犬が車に轢かれそうだ!」という緊急事態を、ラーメンと望遠鏡とけん玉で解決しなくてはならなかったりする。
大抵は無理ゲーだけど、そこを話術と論理的な印象の屁理屈でなんとかするのである。とても楽しい。
末っ子の大好きな「人狼」もやれればいいのだけど、三人ではちょっと足りないだろう。
近隣の公立高は登校するらしく、保護者が憤っていると聞く。小中学校と違って、高校の場合は自主的に学校を休んでしまうと、単位の取得にかかわってきて、留年する可能性もあるから、憤りも当然だろう。
長期欠席の可能性のある持病のせいで、全日制高校を諦め、通信制高校を選択した子どもの親としては、公立高がもっと早い時期にネット授業による単位取得のシステムをしっかり導入していれば、非常事態宣言でガタつくこともなかったろうにと、皮肉なことも考えたくなる。
小中学校だって、同じだ。
本来なら設置すべき「病弱学級」を、予算や人手がないという理由で設置しないから、難病のある児童生徒は不登校状態で放置され、学習のケアやフォローが事実上全くないまま卒業になる。自治体単位で不登校児童生徒のためのネット授業のシステムを作っておいてあったなら、今回のような事態にも、柔軟に対応できたかもしれないのに。この際、進研ゼミみたいな業者と連携してでもいいから、やればいいのにと思う。わけわからない大学入試の改革なんかより、そっちのほうが先ではなかろうか。
教材配布のために登校させる学校もあるのだとか。
こんなときこそ、生徒を守るためにPTAが連携したらいいのにと思うけれども、臨機応変にはいかないのだろう。中止になるであろう学校行事向けの予算を、休校中のワークブック代や教材宅配の費用に回して、感染対策をしっかりした上で、分担作業して宅配してしまうとか。無理かなあ。無理だろうなあ。決定するまでに半年はかかりそう。
新型肺炎は不幸な事態だけれども、この機会に、非常時対応が可能なシステム作りが進んでくれることを祈りたい。まだ幼い難病児や親御さんたちが、うちと同じような理不尽な思いをしないで済むように。
高血圧の顛末
あまりにも血圧が高いので、昨日、かかりつけの内科に相談しに行った。
病院内は、相変わらずガラガラ。私の他に四人くらいの患者さんがいたけど、内科系の専門外来を予約していた方々だけのようだ。
受け付けで症状(風邪の諸症状無し・高血圧・息苦しい・下肢の痛みとむくみと猛烈なだるさ・腹部の圧迫感・苦しくて夜中に目がさめる等々)を告げて、待合室で座っていたら、看護師さんが血中酸素濃度計を持ってきた。測定結果は聞いていないが、問題なかったようだ。
↓こういうやつ。
こういう医療機器を家庭で手軽に使えるような時代がくるとは、想像もしなかった。
血中酸素濃度測定を初めて体験したのは、12年ほど前、無呼吸症候群の検査入院をしたときだった。とちろん、通販できるタイプのものより、もっと物々しくて、ゴツいモニターがついているようなものだった記憶がある。
その時の診断は、
「一晩中海で溺れてるレベルですよ」
だった。寝ている間に頻繁に息が止まっていたら、そうなるだろう。
いまはCPAP(睡眠時に呼吸を助けてくれる医療機器)のおかげで、あまり溺れずに済んでいるはずだけど、ここのところ、無呼吸が酷かったころと同じような頭痛や息苦しさがあり、気になっていた。
起きている間も、なんだか気管や喉が狭くなっていらような、妙な圧迫感もあった。
でも風邪は引いていないし、喉も全く腫れていないので、妙だなとは思っていた。
診察室に呼ばれてから、改めて、現在の症状を報告したら、先月末に採血したときの結果を教えられた。それによると、甲状腺ホルモンが、著しく少なくなっているという。高血圧や全身のだるさは、おそらくこのせいだろうとのこと。
コロナ騒ぎで、病院に来づらくて、甲状腺のお薬(チラージン)を処方してもらうのが遅れたのが原因である。つまり、自己責任である。
これまでは、チラージンを飲まない日が多少続いても、甲状腺ホルモンが激減するなどということがなかったので、油断していた。
バセドウ病になったとき、治療薬が副作用で使えなくなったため、甲状腺をアイソトープ治療で潰したのだけど、完全には潰れなかったのか、ある程度自力でホルモンを作れていたのだ。
たぶん、最近になって、その自力生成ができなくなってしまったのだろう。自前の甲状腺ホルモンがなくなれば、服薬だけが命綱になる。
甲状腺ホルモンが長期間欠乏するとどうなるかについては、ネット上にたくさん情報があるけれど、ものすごく簡単にまとめると、
わりとよく死ぬ
ということになる。
高血圧を含む、多岐にわたる心身の故障が乱発して衰弱し、悪くすると昏睡に至ることもあるとか。
死ぬほどの欠乏症に至る人のほとんどは、薬の飲み忘れ、自己判断での断薬だそうだ。
そんなわけで、お医者さんには、じっとりと反省を促され、海よりも深く反省した。
一応CTも撮ってもらったけど、脂肪肝が見えただけで、私が内心疑っていた大動脈瘤(腹部を圧迫しながら膨張していって破裂すると人生終了の爆弾みたいなやつ)のような、重篤な症状は見つからなかった。詳しい所見は今週末には上がってくるとのこと。
下肢の痛みや痺れについては、整形外科を受診するようにと言われた。
というわけで、高血圧の原因がわかってホッとしたものの、簡単に高血圧が収まるわけでもなく、フラフラして動けないのは相変わらずである。しばらくは、処方薬をしっかり飲みながら、養生に努めるしかない。
今日は、朝と昼、忘れずに飲んだ。
長女さんが、私の薬を全部管理してくれて、朝昼晩就寝前と、四つの袋にわけて、飲み間違えないように、整理してくれた。
・朝……コンサータ、チラージン、ポリプル、ロトリガ
・昼……ポリプル
・夜……ポリプル、ロドリガ
チラージンは小さな錠剤だし、朝のドタバタ時での服用だから、薬がなくなる前から、うっかり飲み忘れる日が多かったのだと思う。これからは本当に気をつけよう。(´・ω・`)