特殊学級に通う息子(七歳)の、学校での様子が、少しおかしい。
家ではそうでもないけど、教室に入ると、人の話を聞いてないモードになり、外からの働きかけへの反応が激減する。閉じてしまっているのだ。
今朝、登校したら、教室にまだ先生がいなかったので、しばらく一緒にいて様子を見ていた。
朝から体育着に着替えるようにということだったので、着替えなさいといったのに、ランドセルから筆箱を取り出して握り締め、ぼーっとしている。五回ぐらい言葉で伝えたら、ようやく体を動かしたけれど、着替えるのでなく、上履きのかかとを踏んづけていたのを直したりしている。まるで言葉の意味が取れていない。
もちろん、昨年度までは、こんなではなかった。
先生が全員変わり、クラスの様子が変わったことに、対応できていないのだ。
変調をきたしているのは、息子だけではない。
昨日の日記にも書いたけれど、他の子供たちもピリピリしている。年かさの、しゃべれる子供たちは、息子に執拗にからんでいる。お世話してくれようとしているのだが、息子の反応がないので、少し乱暴になりつつある。
彼らもきっと、環境の変化がストレスになっているのだろう。息子の世話をすることは、昨年度の先生方に言い聞かされて、習慣になっているので、そこにのめりこむことで、気持ちのバランスを取ろうとしているのかもしれない。
ところが肝心の息子が無反応なものだから、つい強い対応になり、それがまた息子にとってもストレスになる。
息子の心の支えは、文字を書くこと。それだけは、自信を持ってできるのである。その道具である鉛筆や筆箱を握り、周囲の状況を無視することで、不安から身を守ろうとしているのだろう。
絵に描いたような悪循環である。
大パニックを起こしても無理はない状況なのに、筆箱を握っただけでじっと我慢している息子が、けなげに思われる。
即効性のある解決法は、たぶんない。
息子が状況に慣れて、自分らしく動けるようになるのを待つしかない。先生方も人手の足りないところで大変そうだけれど、ここは息子の状況を正確に把握してもらい、支えになってもらうしかない。
連休明けに教育相談を申し込むか、家庭訪問のときに時間をとってもらって、よく話し合ってみようと思う。
(2005年04月28日)