湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

ラノベ読書日記

女性が主役の異世界転生ものの作品を、最近立て続けに読んでいる気がする。

 

「聖女」系、「悪役令嬢」系、料理などのチートスキルで「周囲に幸せをもたらす」系など、定番で王道な要素を踏まえつつ、いろんな工夫で読ませてくれる作家さんが多くて、楽しい(ちょっと中毒になりつつある)。

 

乙女ゲーム世界への転生ものだと、主人公が悪役令嬢の立場で、ゲームシナリオのヒロインと敵対するタイプのお話が、なぜかとても多い気がする。

 

そういう作品に出てくる乙女ゲーム由来のヒロインは、たいていは悪役令嬢よりも身分が低く、よく言えば天真爛漫、悪く言うなら無神経で空気を読まない不思議な人種で、異世界の男性たちの目には「守ってやりたい存在」に見えるものの、最終的には本性を暴かれて破滅することになる。

 

逆に悪役令嬢は、基本スペックがいろいろ高いだけでなく責任感の強い努力家なのに、なぜか正当な評価を受けることなく、決まって男性に敬遠される。親の愛が薄かったり、ほとんどネグレクト状態のこともある。

 

ラノベの世界の悪役令嬢人気には、なんとなく現実世界の社会的鬱屈が複雑にからんでいるような気がするけれど、そういう面倒くさいことは、きっと誰かがどこかで考えたり書いたりしてくれる気がするので、私はもっぱらお話を楽しむことに専念したい。

 

 

 

以下は「小説家になろう」で読んだ作品のメモ。

 

○「元、落ちこぼれ公爵令嬢です」(一分咲 著)

 

書籍化は確認できてないけど、すっきり完結しているので、一気読みが爽快だった。いまは不定期で番外編が出ている。

 

ヒロインは、現代日本から異世界転生だけでなく、異世界でもループ現象に巻き込まれている。さらには悪役令嬢ものと聖女ものの要素もあって、かなり盛りだくさんの設定だけど、ストーリーが明解だからか、煩雑さは感じなかった。

 

洗礼式によって、パッとしない魔力の持ち主であるとされた公爵令嬢クレアは、自分より優れた魔力を持つ異母妹のシャーロットに陥れられて、婚約者の王子を奪われたばかりか、家族の愛も失い、異母妹虐待の汚名まで着せられて、追われるように国を出る。

 

けれども出奔先で隣国の王子一行と出会ったことをきっかけに、自分の本当の出自や能力を知り、次第に周囲の人々の信望を集め、さらには前世でプレイした乙女ゲームのシナリオが、歪んだ運命を修正して世界を救う鍵を握っていることに気づいていく。

 

邪悪な異母妹は、結局アホすぎて自滅していくのだけれど、高火力のアホであるために土壇場の最後っ屁が始末に負えず、主人公はその尻拭いのために、ハッピーエンド寸前だった人生を一度捨てて、時間をループしなくてはならないほどだった。

 

番外編では、魔力を剥奪されて修道院に送られた異母妹の後日談も書かれるらしい。本篇では、元々のゲームシナリオのヒロインとしての自意識のみを持つ、精神性の薄っぺらな存在だと明かされていて、邪悪さとアホさは全く更生されないままだったから、どうなるのか楽しみ。

 

 

 

○「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました」(ほのぼのる 著)

 

「なろう」で連載中だけど、書籍化もされている。一日一話ずつ更新されるので、最近では毎日読むのを楽しみにしている。

 

 

最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。 ライトノベル 1-2巻セット

最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。 ライトノベル 1-2巻セット