Amazon読み放題で、読んでみている本。
そういえば、こういう本をちゃんと読んでなかったなと思って、ダウンロードして、ざーっと目を通した。
よくわかる 大人のアスペルガー (こころのクスリBOOKS)
- 作者: 梅永雄二
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2017/02/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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もう何年も前になるけれども、たまたまネットで知り合った女性とメッセージのやりとりをしていて、その方の職場での「困った人」のエピソードをいろいろ伺っていたことがある。
曰く、爆裂自己中、歩く大迷惑、人間関係デストロイヤー……などなど、だいぶインパクトのあるエピソードが続いたあとの、話の締めくくりの言葉が、これだった。
「あの人絶対アスペだと思うんです!」
そのときの私の表情がどんなだったか、私自身、見ていないから分からないけども、たぶんとっても面白い顔になっていただろうと思う。
どう返事をしたかは、だいたい覚えている。
「いろいろな人がいるのは仕方がないと思うので、コミュニケーションのうまくいかないストレスや負担を一人で背負い込まないように、他の人と相談連携しながら、うまくお仕事を回して行けるといいですね」
とかなんとか。
相互理解は困難でも、せめて傷つけ合う関係になることは回避してほしいという、切なる願いを込めて。
「実は私は当事者の親で、私自身も当事者ヨリの傾向アリなんですけど」
などとは、もちろん言わなかった。
数年前まで、私は自分では発達障害でも自閉症でもないと思っていた。
周囲とくらべてなんか変だというのは、長年なんとなく感じてはいたけど、なにしろガチの発達障害のある息子や、そのクラスメートたちを見ていれば、自分とは困り感のケタが違うわけで、私のごときは診断が出るようなものではないと思っていた。
でも、更年期障害の症状があまりにひどくなって、かかりつけの婦人科医に精神科を勧められ、受診してうつ病の治療投薬とカウンセリングを受け始めたものの、全く改善しないので、発達障害としての投薬治療と検査を勧められ、散々迷った挙句に検査を受けてみたら、診断が出てしまった。
言われてみれば、まあそうだよなと納得はした。
幸い、処方されたコンサータが大変にきいたようで、ひどいうつ状態からは、あっさり脱却できた。二次障害的なものだったのだろう。
でも変な人間具合は、かわらない。
以後なるべく面倒を起こさないように、努力して暮らしてはいる。
「あの人絶対アスペだと思うんです!!」と断言されていた人(男性だったらしい)のように、学校などで爆裂トラブルメーカーだったことは、たぶん、ない。集団では自己主張などしなかったし、一人でいることが多かったのだ。何かをしゃべっても理解されないと諦めていたせいでもある。
ただ、どこに行っても、どこに居ても、「浮いていた」だろうとは思う。
ASDの人の特徴としてよく言われるように、言葉を額面通り受け止めるということはないけど、リアル人間関係で嫌味皮肉当てこすりを言われると、混乱する。うっかり、
「いまの奇妙な言葉は、あなた自身の嫉妬や理不尽な怒りや嫌悪感など、社会的に好ましくないとされる感情を私に向かって直接的に表現しないためのレトリックですか? あなたは社会的に好ましくないとされるリスクを最小限に抑えつつ、私に何らかの攻撃を加えて、勝利者たらんとしていますか?」
と、聞き返しそうになる。
いや、若いころは、そういうことがあれば、こんな調子で聞き返していたような気もする。学校に行ったら机がなかった、なんてこともあったし。一部の人にとっては、イヤなやつだったのだろう。
もちろん、もうそんなことはしない。
(´・ω・`)