昨日の夜、どうにも眠れなくて、本を読んだりゲーム眺めたりしながら煩悶していたら、夜中の一時半ごろに、長女さん(23歳)の部屋からドカスカと大きな音が聞こえてきた。末っ子(14歳)と二人で、こっそり遊んでいたらしい。
で、とっとと寝なさいと叱りに行こうとしたら、背筋がざわざわして、どうにも気持ちが落ち着かない。
なにか、とんでもない忘れ物をしたときの、ざわざわ感である。
叱るのを後回しにして、iPhnoeのカレンダーを開いたら、今日の日付のところに、
「息子 歯科予約 午前9時」
という、全く記憶していない予定が入っていた。
あわてて診察券をひっぱりだして、診察予約を確認したら、
「10月1日(金) 9:00」
と書いてある。
たしかに今日の予約だ。
でも、今日は金曜ではない。
寝ぼけて認知がおかしくなっているかもしれないと思ったので、騒いでいた娘たちにも診察券を見せて、確認してもらったら(次いでに「とっとと寝なさい」と宣告)、「二人とも、曜日が違っている、あやしい」という。
しかも、12月の手術予約の日のあとに、もう一つ、10月の予約が書き込まれている。そちらは曜日は合っていた。
とても怪しい。濃厚な手違いの気配がする。
でも、歯医者さんが開くのは9時からで、私の運転で小一時間かかる。つまり、家を出る前に、電話で予約の確認をすることができない。
12月に全身麻酔での歯科手術を控えているから、事前の通院練習を兼ねた予約日は、絶対にすっぽかしたくない。
となると、一か八か、行ってみるしかない。
結局、明け方まで眠れなかった。
ちょっとうとうとしたところで、六時に目覚まし時計で起床。
末っ子のお弁当をこしらえて、持たせて送り出したのが七時。
息子(21歳・重度自閉症)と長女さんを車に乗せて、八時に出発。
胃腸炎の予後で体調がいまいちの長女さんを職場に送り届けて、歯医者さんに向かった。
運転中は眠気がくることはなかったけれど、疲労感が強かったので、ちょっとでも鈍っていると思ったら即座に停車して休む覚悟で運転。
息子はというと、歯医者さんを克服する気力満々だったらしく、道中ずっと、「はいしゃさん!」を連呼していた。気合をいれていたのだと思う。
その連呼を聴きながら、頭のなかで、万葉集をラップにするためのアイデアをひねくり回していたけど…
たまきわーる
パパきたーる
すめらみことな パパいたーる
うちのおおので ウマならべーる
side by sideな ride on タイーム
はるのうちのに 草はえーる
……
ラップの才能の持ち合わせは、なかった。(´・ω・`)
ちなみに元歌は、
たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその深草野
(万葉集1-4)
予約時間十分前に、歯医者さんに到着。
待合室は、息子と同じような、重度の障害児と、その親御さんでぎっしり満席だった。
その満席具合をみて、あーやっぱり、今日はうちの予約日ではないなと察した。一人の患者さんに、スタッフが何人もついて、診察に一時間以上かかるのだから、同じ時間に待合室がぎっしり満席になるほど予約が入っているはずがないのだ。
しばらく待っていると、案の定、スタッフの方が謝罪しに来た。
もともと一か八かの覚悟で来ていたから、腹も立たなかったのだけど、受診する気まんまんだった息子は、完全に肩透かしの気分だったらしく、あふれんばかりの表情で、「話がちがうしー」と訴えていた。でも、パニックになることもなく、すんなり車に戻れた。
車のなかで、お茶など飲んで一休みしてから、また小一時間運転して介護施設へ。
息子を送り届けてから、また車のなかで一休み。ドラクエウォークを開いたら、介護施設のそばに、トロルが出現していた。
せっかくだから、トロルを初討伐しようと思い立ち、車を降りてトロル目指して歩いたけれど、なぜか歩けば歩くほど、トロルが遠ざかっていく。方向音痴具合が、普段の数倍になっているようだった。眠気は感じなくても、ボケてはいたらしい。
諦めて車に戻って、冷たい飲み物を飲んで、頭やら顔やらをマッサージなどして、できる限りリフレッシュしてから、帰宅した。
とくにひやっとすることもなく、無事に往復したけけど、いくら大事な診察日でも、こういう体調で運転すべきではなかった。
予定はちゃんと数日前から確認しよう。
(2019年10月01日)
✴︎過去日記を転載しています。