ある日の、亭主との会話。
「今年はどう?」
「来月教育実習に出る予定の学生が、鬱になってな、実習の予定キャンセルすることになった」
「ありゃー、たいへんだ」
「実習先、△△のあたりでな」
「あそこ、でっかい精神病院あったよね。そこにかかってるのかな」
「さあなあ。とにかく実習どころやないから、担当の先生が駆けずり回って、えらい目にあっとる」
「ふーん」
「で、もう一人、単位が取れずに『五年生』やっとる学生がおるんやけど、これが、鬱になってな」
「ありゃりゃ・・・」
「論文書けんし、就職活動できんし、どうもならんでな」
「そんなことより、治療しなくちゃならないもんねえ」
「でな、もう一人、前から全然学校に出て来れなくて、ヤバそうやなあと思ってたやつが、やっぱり鬱になってな」
「・・・・・」
「卒業できんらしい」
「なんか、多いね、鬱」
「それがな、全部、××先生のゼミの学生なんや」
「なんでまた」
「××先生は、こうなったら『鬱病戦隊メランコリア』や、ちゅうて、開きなおっとる」
「・・・・・」
別の日の、亭主との会話。
「○○のパーティでな、ひさしぶりに△△先生に会った」
「そうなんだ」
「そうなんや」
「そうなのね」
「まさにそうや」
△△先生は、躁病なのだった。
(2005年04月29日)