いわゆる「乙女ゲー」というやつに分類されるゲームなのだろう。
気に入った男の子と仲良くなって、関係を深めていって、やがてたどりつくエンディングを堪能する、というもの。
こういうのをやったのは、初めてだけど、意外に楽しい。舞台が高校だから、お相手の少年たちは十五歳から十八歳。私自身はその子たちの母親世代だから、ゲーム内の「恋愛」に直で感情移入はできないけれど、この子たちが二十年たったらどんな男になってるかなーなどと、想像しながら話を追っていくのは面白い。
しかし、恋愛シミュレーションにしては、なんというか、どことなく地味というか、質実剛健なつくりのゲームではある。
地道に楽器練習し、地道にその他大勢の人々との交流を積み、地道に路上演奏活動を続けて、最後にコンクールと恋愛で勝利を勝ち取る。ラブシーンのたぐいは、一切なし。直接的な愛の告白シーンも、なし。あの「信長の野望」のコーエーが作ったゲームだから、無理もないか。雰囲気的に、同じコーエーの「伊忍道」というゲームを思い出す。
(2005年04月07日)