こんにちは。
この改変に対してわりと怒っている末っ子によると、Twitter社を買収した、イーロン・マスクという人が、Xという文字に対して強い思い入れを持っているのだとか。
また、イーロン・マスク氏は、息子さんの名前もXなのだそうで、正式には「X Æ A-XII」というのだとか。読めないので、Googleさんに日本語訳してもらったら、「えっくすあいえーじゅうに」と読み上げられた。
イーロン・マスク氏がTwitterを買収したのは昨年の4月だそうだけど、全く熱心なユーザーではない私は、今年の頭くらいまで、プロレスラーが暴言か何かで炎上しているのだろうかと思っていた。
Twitterの青い鳥(よく見たら鳥は白だ)は、長年目に馴染んできたから、いなくなるのは多少寂しい。
でもTwitterというサービスでは、どちらかというと不愉快な記事を目にすることのほうが多かったので、いまの怪しげなXのロゴのほうが、しっくりくるような気がしなくもない。
最近だと、あの相模原の障害者施設事件のあった日の前後に、「優生思想」がトレンドワードになっていた。
私も詳しくは知らないのだけど、優生思想に基づいて作られた法律「優生保護法」(1948〜1996年)によって、強制不妊手術の対象となったのは、重度心身障害者だけではなく、統合失調症や、うつ病の人たちもいたのだという。
「優生思想」みたいなことが(旧)Twitterで話題になる場合、「当事者側」(障害や病気を持つ本人や、家族、介護者など)から、「優生思想」を肯定する意見が必ず出てくる。今回は、不妊手術だけでなく、安楽死も抱き合わせで唱える方々もいて、いくつか目に入れただけで心が真っ暗になったので、アプリを閉じた(その日はまだアプリのロゴは鳥だった)。
いまの日本で、健康な人間が優生思想をあからさまに肯定すれば、差別主義者だと批判されるだろう。
でも、苦しみ抜いた当事者が「生きていたくない」と言い、その命を支える立場の人が、極限状態まで追い込まれて「もう生かしたくない」と言ってしまった場合、それを真っ向から否定して、生きることの正しさを押し切れるような哲学や福祉の力は、いまの世の中には、残念ながら存在しないように思う。
私は、重度の知的障害を持つ心優しい息子が、私がこの世にいなくなってからも、穏やかに安心して暮らしていって欲しいと全身全霊で願っている。だから、そんな願いが、まだ全肯定されない世界であることを、SNSなどで目の当たりにするのは、本当につらい。
やっぱり、あのSNSには、幸せの青い鳥(青地に白の鳥)より、未知数を表すXのほうが合っている気がする。
あれ、でもXって、キリストを表す文字でもあったような…。