せっかく読書絡みのゲームをやるのだから、プレイ日記をつけてみようと思う。
いつまで続くかわからないけど、まあ無理せずに。
(_ _).。o○
二番目に浄化した本は、中野重治の「むらぎも」だった。
そして中野重治が仲間になった。
ミルクティー色の髪の毛と、線の細そうな面立ち。実物とは……微塵も似てないけど、そこを気にしたら負けだろう。
プロフィールに「文豪一、字が汚いと評判」なんて書いてある。気の毒に。(´・ω・`)
(_ _).。o○
中野重治の小説は読んだことがなかったと思う。
彼の著作は、残念ながら青空文庫には収録されていない。まだ著作権が存続しているのだ。
TPPのおかげで、著作権は著作者の死後70年まで保護されることになったそうで、昭和43年(1968年)以降に亡くなった人の著作物は、死後50年から70年に延長されることになったのだとか。知らなかった。
中野重治が亡くなったのは、1979年(Wikipediaによる)。保護期間は亡くなった翌年の1月1日から起算するようなので、70年後の2049年までということになるのだろう。
あと27年もある。
ちょっと生きていられる自信がないけど、まあいいや。(´・ω・`)
講談社文芸文庫の「むらぎも」がKindle版になっていた。お値段は1562円。
講談社文芸文庫は、文庫本とは思えないようなオトコマエな(?)お定価が付いているので、Kindle版でもなかなか手が出ない。
紙の本の中古だと、Amazonで300円からあるようだった。書籍代節約中なので、全部読みたくなったら、中古本を取り寄せるか、図書館で探すかしようと思う。
Kindle版のサンプルをダウンロードしてみた。
主人公の安吉が、家庭教師として教える青年に会いに行くところから、物語が始まる。
谷中清水町、根津八重垣町、本郷台、白山、春日町、清水町、指ケ谷町、といった地名が並び、その町並みの印象を細やかに語りつつ、「小ブルジョア的」「プロレタリア的」などと評しながら歩いている。
せっかくの繊細な感受性をイデオロギーの紋切り形で台無しにしているような若者には、昔から残念さしか感じないので、以前の私ならあっという間に間に読む気が失せただろう。
けれども、「文豪とアルケミスト」の中で、作者の中野重治が、同時代の作家たちとわちゃわちゃと絡みながら、「文豪一、字が汚い」などとプロフでディスられているのを見たりすると、多少情が移るというか、もうちょっと先まで読んでみようかという気になるから面白い。
ついでに、「むらぎも」の安吉を、「文アル」の中野重治のキャラに置き換えて読んでみたら、なんだか面白くなってしまった。
講談社文芸文庫版、買おうかな。