湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

予後

こんにちは。

 

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一昨日の夜は、結局一睡もできなかった。

 

コンサータを「遅めに飲んだ」のではなくて、「朝飲んだのに、後からもう一回飲んでしまった」のだ。そりゃ眠れるはずがない。

 

眠れずに苦しんだかといえば全く逆で、実に楽しい夜だった。なにしろ、いくらでも読み書きできてしまうのだ。しかも何を読んでも猛烈に面白い。脳機能が鬱病以前どころか、20代ぐらいまで若返ったかのような絶好調ぶりで、こんな風に暮らせるのなら、一年くらい寝なくてもいいとさえ思ったほどだけど……

 

 

反動がマジ半端なく襲ってきたのは言うまでもない。

 

昨日は1日なんにもできなかった。不安系のパニックまで少し復活して、あーこりゃダメだと思ったけれども、昨晩10時間以上まとめて眠ったら、今朝はなんとか持ち直して、いまは「普通に鬱」程度でおさまっている。

 

巡り合わせの悪いことに、今日は精神科外来の予約が入っていた。心の底から出かけたくなかったけど、予約日に診察を受けないと、めんどくさいことになるので(追加の予約を取れないシステムの病院なので、予約なしの状態で、その日の予約の患者さんが全員終わってから最後に診察を受けるしかなくなるのだ)、動かない心身に不可視の鞭を打ちまくって、どうにか出かけた。

 

ところが、出かけることに神経を傾けすぎて、朝の薬を飲むのを全部忘れて出かけてしまった。当然、コンサータも飲んでいない。

 

完全なポンコツ状態で外を歩いていたら、脳の鬱が加速して、歩くために足を動かすのも辛くなってきて、雨降りの中、傘をさして佇んだまま、しばし途方に暮れた。

 

ふと、音楽でも聞いたら足を動かす気になるかもしれないと思いついて、iPhoneに差し込むイアホン……先月あたりにプリンターを買いに電気屋さんに行くという亭主にくっついて出かけて買ってもらった優れもの……をカバンのなかから掘り出して使おうと思ったものの、脳がポンコツなものだから、なかなかうまくいかない、

 

  • イアホンをさがす
  • こんがらがっているコードをほどく
  • iPhoneに差し込む
  • アップルミュージックを立ち上げる
  • 平沢進のパレードを探して再生する

 

たったこれだけの作業をするのに、泰緬鉄道敷設のために奴隷のように働かされる大日本帝国軍の捕虜にでもなったような気分になってしまい、危うく新品のイアホンを投げ捨てるところだった。

 

それでもなんとか曲の再生に成功したので、無事に歩行を再開し、診察も終わって、いまは薬局に処方箋を出して、タピオカロイヤルミルクティなんぞを飲みながら、薬のできるのを待っている。

 

Parade

Parade

 

それにしても、この曲の歌詞は凄い。

耳で聞いても簡単には単語を拾えないような仕掛けがしてある。皮肉も強烈に効いている。

 

あれが、リバティ

ユートピアのパロディ

 

瀕死のリテラシー

 

実際瀕死かもしれない。どっかの国の学術会議とやらには、自分の国のテキストの研究者がほとんどいなかったりするし。

 

「狂気のパレード」は現実には来ないでほしいけど、実のところもう来てるのかもしれないとも思う。

 

 

タピオカおいしい。

 

 

薬局に処方箋を出したあと、本屋さんに寄って、本を二冊買った。

 

一冊目は「パプリカ」。米津玄師ではない。

パプリカ (新潮文庫)

パプリカ (新潮文庫)

 

 

筒井康隆の本を買うのは何年ぶりだろう。

10年、下手をすると20年はたっているかも。

 

もう一冊は「詩歌の待ち伏せ」。北村薫という作家さんの本。十数年前に出たシリーズをまとめて一冊にした本のようだ。

 

詩歌の待ち伏せ (ちくま文庫)

詩歌の待ち伏せ (ちくま文庫)

  • 発売日: 2020/07/10
  • メディア: 文庫
 

 

タイトルに惹かれた。詩歌はたしかに待ち伏せるものだと思う。私もしょっちゅう、出会い頭の事故みたいな目にあう。散文よりも言葉の攻撃力がきついから。

 

でも小説でも、作品冒頭の一文が不慮の事故みたいに強烈なものもある。私の体験だと、筒井康隆作品とか笙野頼子作品が、たいていそんな感じだ。

 

 

そろそろ薬が出来ただろうか。

外出時の腹痛が始まった。はやく帰ろう。無事に。