「もう二度とお義兄様を疑いません!」(作者:緋色の雨)
全1話。
侯爵家の令嬢シェリルは、陰謀で全てを失い落命した瞬間、事が起きる数年前に引き戻される。
他家の陰謀による破滅を回避するため、前回の人生では対立していた義兄と良好な関係を結び、妹として支えようとしていたのだけど、義兄のほうは支え合う以上の思いを義妹に抱いていて…
陰謀よりも義兄の方が危険そうだった。
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「不義をはたらいたから婚約を破棄するですって?まぁそう言うなら了承しますけど、わたしたちってそもそも婚約していたの?」(作者:ぽんた)
全3話。
両親の死後、ろくでなしの叔父一家に屋敷を乗っ取られたメグは、婚約した覚えのない自称婚約者のクズ男に一方的に婚約を破棄され、屋敷を出ることになるのだけど、そんなことはどうでもよくて、メグにとっては初恋の王子様との別れや、処刑直前の再会のほうが一大事だった…
意外に強運らしく生き延びていた自称婚約者が、最後の最後まで邪魔くさかったのが印象的だった。図書館を破壊する大国とまとめて滅びておいて欲しかった。
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「国外追放?わかりました、あなたにふさわしい女になって帰ります!」(作者:江葉)
全1話。
王太子との婚約破棄の上、国から追い出されたはずの公爵令嬢が、王太子に愛されていることを信じて疑わないまま、諸国で花嫁修行ならぬ武者修行することで、本人が知らないうちに王族への「ざまあ」が成立してしまう、というお話だった。
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「この声は届かない」(作者:@豆狸)
婚約者の王子に蔑ろにされて深く傷ついた主人公が、ある日を境に王子の存在を五感で全く認識できなくなると言うお話だった。
暴力を伴わないDVやいじめによって、脳が損傷する場合があるそうだけど、主人公の「症状」は、そういうことを連想させるものだった。別の人と幸福な結婚をしてお話は完結したけど、なにか後遺症のようなことがなければいいなと思った。
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転生脇役令嬢は高スペック「スローライフを目指したいのになんで王太子がこっちに来るんですか?!」(作者:氷雨そら)
全1話。
乙女ゲームのしがない脇役に転生したはずなのに、持って生まれたスペックが凶暴すぎて平穏に生きられない、気の毒だけど色々面白い令嬢のお話だった。
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「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」(作者:九頭竜坂まほろん)
全1話。
タイトル通りに竜神に見捨てられた国は、上から下まで徹底的に滅亡して果てる。とくに、「愛し子」を直接害した王族の末路は凄惨だった。
勧善懲悪的な展開や、「ざまあ」的結末というのは、読者のシャーデンフロイデを喚起して満たす仕掛けでもあるのだろうけど、作中で「ざまあ」を食らって滅びる人々も、もともと妬みなどの感情から他人(主人公)を陥れて「ざまあ」感情をを享受している場合が多いので、そこのところだけ取り上げて考えれば、物語のなかで「ざまあ」されて滅びる人物と、彼らの「ざまあ」的末路を喜ぶ読者とは、わりと「そっくりさん」だと言えないこともない。
さらに言うなら、「ざまあ」されて滅びるような架空の人物が生み出された物語に登場するのは、そういう人生の物語を傍観する(読む)ことを求める読者がいるからであるわけで、そういう意味では全ての「ざまあ」要員の生まれ故郷は、読者が抱えるシャーデンフロイデであるとも言える。
なんてことを考えていたら、「ざまあ」死してしまった作中の人物たちの冥福を祈りたくなった。
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