新型コロナに感染するまで、月二回、絵画教室に通っていた。期間は四年ほどだったろうか。
子どもの頃から絵を描くのが大好きだったけど、すこぶる下手くそだったので、誠心誠意描いては最低な評価をもらうということを繰り返していた。
中学や高校時代になると、教室や廊下の壁に貼り出された私の絵の前で先生方が笑っていることもあったりした。美術の先生が気の毒そうな顔で「お前らしい絵だ」と言ったこともあった。自分では全くわからなかったけど、よほどへんな絵だったのだろう。
絵画教室の先生は「教える」という感じの方ではなかったけれど、技術的にどうしようもなくマズいようなところについては、それとなく声をかけてくださっていたと思う。
四年通っても、ほとんど「上手く」はならなかった。
でも楽しかった。
教室では、ずっと静物のデッサンの練習をしたけれど、ときおり家族の肖像も描かせてもらった。
これは亭主。
ただし元の写真は20代の頃のもの。
背景の本棚がなんか歪んでる。
息子の肖像は高校のころの写真を元に描いた。
これは長女さん。専門学校のころだから、20歳前。
末っ子。元にしたのは三年くらい前の写真だったろうか。
そういえば自画像をまだ描いていなかった。
自分の顔なんかちっとも描く気にならないけど、生きてる間に一枚くらいは描いてみようかとは思う。
絵画教室は、コロナの後遺症のせいで実質退会した形になっている。また通いたいという気持ちもなくはないけど、3時間座ってデッサンするのは、正直まだ体力的にキツい。
しばらくは、家でのんびり描こうかと思う。
描きたくなったら。