12月7日(月) 午前6時
ナースコールで起床。身体が冷えていて、すぐには動けなかった。
血が通うのを待ってから起き上がって、計測。
体温 35.9度
血圧 120-92
脈 76
酸素飽和度 98
咳が出て、胸が痛む。
姿勢を変えるだけで咳き込んだりしている。
だるさはとれてきているけど、咳は昨日より悪化している。
2020年12月7日 午前8時過ぎ
朝ごはん。
いろいろ美味。いんげんがやわらかくて美味しい。
牛乳もついた。
食べている最中、猛烈にむせて、七転八倒するハメに。個室だから、よく気をつけない。なんかあると困る。気絶したらナースコールできないし、いまは心電図とかもはずれてるから、すぐきづいてもらえない。
うーん、胸痛いな。
これ、後遺症で残ったら、かなり嫌だな。
12月7日(月) 午前9時台
動画をみたり、音楽聞いたり。
個室だから、イアホン使わずに聞いている。耳の調子がよくないので、助かる。
伊藤君子のジャズとか聞いていると、この入院が、大袋いっぱいのクリスマスプレゼントみたいな気がしてくる。
津軽弁のジャズもいいものだと思う。
それにしても、コロナ日記を書き始めてから、アクセス数がとても増えた。ほぼ4倍。びっくりだ。こんな地味な記録だけど、少しは読んでくれる方の役に立つところもあるのだろうか。そうなら、うれしい。
亭主や息子のように、ほぼ無症状で回復する人も多いのだろう。
でも、私のように基礎疾患のある方には、本当に用心するようにと重ねて伝えたい。
コロナ、マジでヤバい病気です。
濃厚接触していないと、簡単には検査が受けられませんが、症状が出たと思ったら、とにかく病院に相談してください。
もしかすると、いくつかの病院では、受診を断られるかもしれません。電話して、発熱していても診てくれるかどうか、確認してください。断られても、諦めずに別の病院を探してください。
保健所は、濃厚接触の可能性がない場合は、簡単には検査対象にしてくれません。受診可能な病院を聞くと、保健所の方が教えてくれるかもしれませんが、保健所が教えてくれた病院が、発熱を理由に検査や診察を断る場合があります。地域によっては、保健所と病院・医師の間で、緊密な連携がとれず、情報の共有がなされていない場合があります。そこはもうそういうものと割り切って、少しでも診てくれる病院を冷静に探すことに集中すべきと思います(腹立てても疲れるだけだし時間の無駄)。
受診する際には、症状の出た日時や、症状の推移を、出来るだけ正確に伝えられるように、記憶を整理しておくべきです。何度も聞かれます。
あと、病院には自分の筆記用具を忘れずに持っていったほうがいいです。マスクが必須なのはいうまでもありません。病院では貸してくれないかもしれません(貸してくれない病院では、事前に持ってくるように言われると思います)。
自分がコロナかもしれなくて、体調最悪で、全く余裕がなくても、診てくれるという地元の病院のスタッフには、絶対に感染させないように配慮したいと、私は心から思いました。同じ町に、私の家族たちだけでなく、お世話になっている多くの方々が住んでいます。皆がコロナから守られて、無事に生き延びるためには、この状況を支えてくれている保健所と病院が、十分に機能していなくてはなりませんから。
病院でPCR検査を受けられなかった場合でも、喉の痛みや発熱に対して、薬が処方される場合があります。服薬によって、一日ほどで熱が下がり、症状が落ち着く場合があります。
でも、肺炎はその後にやってきます。
正直、肺炎らしい肺炎ではありません。
コロナ肺炎でよく言われる胸の痛みについては、最悪の時期には、私はあまり感じませんでした(いま痛いですが)。咳もあまり出ません。
ただ、とにかく体力が削られていきます。立ち上がるどころか、寝返りをうつのもしんどいから勇気がいる、というようなレベルで、まさに、ザ・衰弱です。インフルエンザの病み上がりなどとは、レベルの違う消耗感でした。
味覚異常や腹痛、下痢もはじまり、ものがほとんど食べられなくなります。食材がモンスターの屍肉に感じられて、とても口に入らなくなります。軽い吐気もありました。RPGなら、ステータス異常のシンボルが頭上にフル装備されてるような、こりゃダメだな感じです。
私の場合、発症から9日目で、デカドロン(強いステロイド)の投与がありました。これ、ほんとにすぐに効きました。朝飲んで、お昼に2度目を飲むころには、もう辛さが半減していました。食欲も戻り、あちこちの痛みが消えました。
免疫の働きを抑えるステロイドが効いて病状がラクになるということは、免疫の暴走が身体を傷つけていたということだと思います。
新型コロナウィルスによる肺炎については、お医者さんが発信している詳しい情報が、ネットにいろいろありますので、ぜひ確認してみてください。普通の肺炎とは違っています。
その後、ステロイドで身体全体がラクになったものの、咳が増えきました。喋るだけで空咳100連発という感じで、なかなか忙しくなりました。
強い疲労感は、少し質を変えて継続しました。状態の悪い時は、とにかく少し動いただけで、エネルギーがごっそり持っていかれて枯渇する感じでしたが、よくなってからは、ヒマラヤ山脈を踏破でもしたかのような、とんでもなく強い肉体疲労に変わりました。とにかく全力で身体が戦ったんだなあと実感する疲労感です。
巷では、コロナ感染後の後遺症について、いろいろと言われています。慎重に養生して、栄養と休養を第一に考えて過ごさないと、たぶん長く不調が続くだろうなと、いまから分かる気がします。予想としては、更年期障害の3倍増し程度。
しばらくは、ほんとうにゆっくりしようと思います。
12月7日(月) 午前10時過ぎ
ナースコールで、これから主治医が私のiPhoneに電話するから受けてほしいと連絡があったので、iPhone片手に待ち受けていたら、ナースコールのスピーカーから主治医によばれた。肩透かし。(´・ω・`)
以下、主治医のお話。
- 肺炎が良くなったので、もう退院できる
- 甲状腺ホルモンについては、デカドロンの投与で、一時的に足りなくなったものなので、長期に補充する必要はない
- 私がいつも甲状腺ホルモン(チラージン)を処方してもらっている病院に、今回の件について紹介状を書くので、それ持って向こうを受診してほしい
- 肺炎のフォローはここの病院でするので、外来の予約を取ってから退院するように
退院できることになった。
それからしばらくして、看護師さんからナースコールがあり、家族が迎えにこれる時間を聞かれた。主治医の紹介状は午後二時過ぎにはたぶんできているので、そのあとならオーケーとのこと。
亭主にLINEしたところ、午後大丈夫とのこと。三時に来てもらうことにした。
帰れる!!!
12月7日(月) 午前十一時すぎ
少しづつ、荷物の整理を開始。
まだしんどいので、ちゃっちゃとは動けない。
とりあえずレンタルの下着やパジャマを脱いで、私服に着替えた。
それから、洗濯物をまとめて大袋に投入。ほとんどレンタル衣料だったから、思ったほどもなかった。タオルと、下着が少しか。
でも病院に持ち込んだものは全部洗ってもらおう。
CPAPも、ケースにしまった。
二週間、酸素吸入まで請け負って、頑張ってくれた。帰ったら、掃除してあげよう。
そうこうするうちに、薬剤師さんからナースコールが来た。
いま処方されているチラージン(甲状腺ホルモン)を、あと二週間分追加処方してくれるとのこと。かかりつけの病院にすぐには行けないので、助かる。