湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

ラノベ読書日記

kindle読み放題や、マンガアプリ「ピッコマ」で読んだラノベのメモ。

 

「それなりに幸せです、たぶん 美しき公爵の盲目的執愛」(イチニ 著)

 

 

kindle読み放題で読める作品。(2020年7月現在)

 

地位も容姿もこの上なくハイスペックだけど、執着した女性への精神的依存が重すぎる公爵が、ひたすらウザい物語だった。

 

八歳でヒロインと出会ったときから、入浴時や就寝時も肌身離さず共に過ごそうとし、ヒロインが自分以外の人間との交友関係を持つことを許さず、進学すら禁止。

 

結婚後は公爵夫人としての社交すら制限して、ほとんど軟禁状態。しかもヒロインの感情や立場には一切配慮しないという、徹底したモラハラっぷり。基本的に他人に共感する能力が欠如しているので、相手が苦しんでいても分からないのだ。

 

にもかかわらず、束縛にうんざりしたヒロインがちょっとでも冷たくすると、すぐに泣く。

 

いくら美形で有能でも、コイツは結婚したらダメなヤツだと思いながら読んでいたら、ほんとに酷いことになった。

 

王家の血筋には、公爵のような異常人格者が時々出生するのだけど、その人々は必ず同じ髪の色を持ち、気味が悪いほど美しいので、世の中に害を成す前に幽閉されていた時代もあったという。でも持って生まれた能力が高いため、近年では幼いうちに依存相手をあてがって婚約させることで、無害化を図っていたらしい。ヒロインは、いわば王家の生け贄として、公爵の婚約者に選ばれたのだった。

 

王家には、公爵と同じような美しい異常人格者がもう一人いた。その人物は国王の娘であり、公爵の従姉妹にあたる姫君だったのだが、公爵と同じように、王家にあてがわれた夫に執着し、底なしの愛情を求め続けたものの、夫が不倫相手と子供まで作っていたことを知って狂乱し、夫を殺害してしまう。

 

それでおさまればよかったのだが、姫君は、自分の孤独を埋め合わせるために、同じ性格破綻者である従兄弟を略奪することを思い立ち、ヒロインの実家を無実の罪に陥れることまでして、離婚を迫る。ヒロインが簡単には離婚に応じないと見ると、あっさり殺害を決意し、うまく誘い出して、自分の手で階段から突き落とす。ヒロインはかろうじて即死を免れたものの、運動機能に重い障害が残ってしまう。

 

自分の妻が実家ごと陰謀に巻きこまれ、危険が迫っているにもかかわらず、公爵はひたすら妻を幽閉して手元に置くことに執着するばかりで、妻の感情はもちろんのこと、安全への配慮すら欠くありさまだった。

 

けれども妻が殺されかけたことで、自分の手では守りきれないと悟った公爵は、寝たきりのヒロインとあっさり離婚し、姫君と再婚。その後、自分の味方である王族と結託し、二年がかりで姫君に不倫と反逆の濡れ衣を着せて、合法的に離婚し、修道院に駆逐することに成功。

 

その後、公爵は元妻が療養生活をしている街にお忍びで出かけ、近隣に屋敷まで買って、ストーカー活動を開始。結婚中の自分の行動を反省して、静かに彼女の人生を見守ろうとするものの、元妻が別の男に求婚されて、その男の婚約者に殴られそうになっているのを見て、耐えきれずに助けに入り……

 

結局は元サヤに収まり、子どもも生まれるのだけど、ヒロインは別居結婚を選択。

 

それなりに幸せだと、ヒロインが自分の結婚についてタイトルで総括しているけど、読者視点だと、大ハズレとしか思えない。

 

ヒロインの母が、浮気する男よりマシみたいなことを言って慰めていたけど、浮気されるかわりに殺されかける結婚は、ダメだと思う。(´・ω・`)

 

 

「転生先が少女漫画の白豚令嬢だった」(桜あげは    著)

 

 

小説家になろう」で連載中の作品だけど、書籍化もされている。

 

主人公は、ある日突然過去生の記憶が蘇ったことから、自分がとある物語で処刑される悪役令嬢に転生していることに気づいてしまう。

 

まだ幼い主人公だけれど、甘やかされて育ったために、元々の性格は最低最悪、友人は皆無、使用人には意地悪三昧、努力が嫌いで何の取り柄もなく、食べることには異常なほど執着していたので、とんでもなく肥満していた。

 

本来のストーリーでは、主人公はそのまま成長すると、残虐な王女殿下の取り巻きとして、王女の異母妹に嫌がらせの限りを尽くした挙句、実行犯として処刑される運命だった。

 

死にたくない主人公は、死亡フラグ回避のために、前世の知識を総動員して、ダイエットと自己防衛に専念。

 

ところが、シナリオの強制力でもあるのか、ダイエットはなかなか上手くいかず、絶対に関わりたくない王家の人々とも次々に縁ができてしまう。

 

追い込まれた主人公は、残虐な王女の更正を試みたり、作中で暗殺されるはずの王子を救い、没落する予定の実家を新規の産業で立て直すなど、あの手この手でストーリーの改変を試みるのだけど、ストレスがかかるたびに、体重のリバウンドを繰り返し……

 

小説家になろう」の連載が、すごく気になるところで止まっているので、再開が待ち遠しい。