湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

猫の漫画

 

 

Amazon読み放題で読んだ漫画メモ

 

杉作 「猫なんかよんでもこない。

 

猫なんかよんでもこない。

猫なんかよんでもこない。

 

 

作者や作品についての予備知識ゼロで読み始めたので、途中まで、主人公の兄(漫画家)が、弟を題材にして描いているお話なのかと思っていた。でも違ってた。

 

二匹の猫を拾ってきたのは、主人公の兄。

けれども漫画の仕事が忙しいので、猫の世話は、同居している弟(主人公)が引き受けることに。

 

主人公はボクサーで、収入がなかったので、時折兄のアシスタントをしながら、兄に養われて暮らしていたのだ。

 

でも、ある日、勝った試合で目を壊し、ボクサーをやめることになってしまう。

 

その失意のさなかに、結婚の決まった兄が田舎に帰ることになり、猫二匹とともに取り残された主人公は、自活を余儀なくされることになる。

 

猫たちと猫缶を分け合うような切り詰めた生活をしながらも、どうにか「家庭」を守り続けた主人公は、漫画をやめた兄に代わって、漫画家を目指すようになる。

 

ボクシング漫画は全てボツになったけれど、ふと思いついて描いた猫の漫画で受賞。

 

でも、同居していた二匹の猫のうち、オスのクロは、猫エイズで他界。獣医に勧められた去勢手術を

、費用の問題もあって受けさせず、外猫としてボスの地位を獲得する様子を応援し続けた結果、かかるべくしてかかった病気だった。

 

けれども、人生をかえるほどの存在だった愛猫を、早く失うことになった後悔の気持ちは、計り知れなかったと思う。

 

どこか突き放したような、ふしぎなあたたかさのある絵。

 

さりげないのに、的確な観察。

 

じわっと泣ける漫画だった。