湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

ぼっちの勇者とか悪役令嬢とか

ピッコマという、漫画&小説アプリで読み始めた作品のメモ。

 

コミック「ひとりぼっちの異世界攻略」。

小説版のコミック版があって、読み始めたのはコミック版。

 

Amazonの書籍データをここに貼り付けようとしたら、なぜかコミック版はデータが表示されないので、小説版を貼っておく。

 

ひとりぼっちの異世界攻略 life.1 チートスキルは売り切れだった (オーバーラップ文庫)

ひとりぼっちの異世界攻略 life.1 チートスキルは売り切れだった (オーバーラップ文庫)

 

 

クラス全員が、いきなりRPG的な異世界に転移させられるという、最近の和製ファンタジーでは定番の異常事態から始まる。

読書好きでオタク気味で、学校ではぼっち状態で過ごしている主人公は、転移が始まった最初の一瞬だけ胸が熱くなったものの、異世界に飛ばされるなんて大変だし面倒くさいと気がつき、必死で転移に対抗したところ、クラスメートからはぐれて、神さまらしき人物のいる特殊な空間に飛ばされてしまう。

 

主人公は神さまに盛大に抗議したものの、結局元の世界には戻してもらえず、クラスメートたちが選ばなかった、使い物にならなそうなスキルをどっさり授けられて、そのうち一つをレベルMAXにされた上で、ぼっちのまま、異世界に放り出される。

 

最初の2話くらいを読んだら、引き込まれたので、続けて読む予定。小説版も読もうかな。

 

ぼっちで冒険。

どうなるんだろう。

 

ドラクエIの勇者は、最初から最後までぼっちだった。荷物もたくさん持てず、回復役もいないから、ダンジョンとかボス戦とか、めんどくさかった。いまならとてもプレイできないと思う。でも楽しかったから、ラスボスを攻略してエンディングを見たあとも、何度もプレイした。

 

当時は、あのシンプルで寂しげな世界に、リアルのいろいろなものを重ねながら冒険してたんだろうと思う。ひのきのぼうしか持っていなかった自分でも、経験値というものを積み重ねていけば、ドラゴンや竜王を倒せるほどのステータスを得られるかもしれない……おとぎ話であっても、ロールプレイを繰り返すことで、なにかを学んでいた気がする。たとえば、夢をかなえる人のことを勇者というのだとすれば、それは、ほとんど不可能に近いような可能性を馬鹿げた夢だと切り捨てず、身の程なんぞ知ろうともせずに、理不尽な現実に切り込んでいく馬鹿が、勇者の前提条件だろうということとか。

 

 

ファンタジー系のライトノベルで、ステータスやパラメーターが明確になる設定の異世界転生ものが膨大に生み出されている理由は、なんとなくわかる気がする。

 

 

次の本。

 

 

悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される 1 (B's-LOG COMICS)

悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される 1 (B's-LOG COMICS)

 

 

悪役令嬢もの、というジャンルがあるらしい。(未確認)

 

乙女向けの恋愛シミュレーションゲームで、ヒロインの恋路を邪魔するためにモラハラパワハラ、時には犯罪行為まで繰り出してくる、性格の悪い令嬢のことを、悪役令嬢というそうだ。

 

恋愛シミュレーションゲームをほとんどプレイしたことがないので、悪役令嬢にもあまり面識がなかったのだけど、古い(昭和の)少女漫画には、よく出てきたような気がする。取り巻きに囲まれた良家のお嬢様が、貧しいヒロインを虐げる、みたいな。

 

「悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される」の主人公は、生前にプレイしていた恋愛シミュレーションゲームの悪役令嬢に転生してしまう。

 

元々のゲームでは、悪役令嬢はヒロインを虐めて苦しめたという理由で、国外追放されて終わる役どころだったのに、転生先の世界では、むしろヒロインが、なんの落ち度もない悪役令嬢を陥れて、王太子の婚約者の地位を剥奪し、自分がそこに収まろうとしている。

 

ゲーム内では非の打ち所がない攻略対象だったはずの王太子は、ヒロインの浅ましい思惑に全く気づかないアホンダラであるばかりか、ヒロインの讒言を鵜呑みにして、パーティで悪役令嬢を糾弾して恥をかかせ、婚約破棄の上、国外追放を命じる。

 

幼い頃から婚約者と定められていた相手からの、公開処刑にも等しい仕打ちに、たった一人で耐えようとする、悪役令嬢。

 

そこに、隣国の王太子が出てきて、悪役令嬢である主人公に、いきなり求婚……というところまで読んだ。

 

話が飛ぶけれども、人間の脳は、「正当」な理由で誰かを非難することで、ドーパミンなど、快感をもたらす成分を分泌する仕組みになっているらしい。

 

勧善懲悪のストーリーが一般受けするのは、多分そのためなのだろうし、ネットでよくある炎上も、「許せない」ような言動をした存在を集団的に叩くという構図であることが多いから、たぶん同じ理由で盛り上がるのだろうと思う。(というようなことは、きっと誰ががすでに言ってるだろう)

 

良心によるストッパーを気にすることなく、思う存分嫌って憎んで非難できる存在は、合法的に脳に麻薬をもたらす娯楽なんだと思う。

 

「悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される」というお話は、もともと読者が誰憚ることなく憎悪を楽しむ装置であったはずの、悪役令嬢の存在を、ヒロインと入れ替えて、これでもかというほど愛と幸福を浴びせかけようという勢いで進んでいる。

 

浅はかなヒロインと、彼女に攻略されて未来の王妃の座を約束してしまった、本来のヒーローと、彼の王国のその後がどうなるのか、気になるところである。隣国に滅ぼされちゃったりして。

 

 

(_ _).。o○

 

 

体調が悪くて、横になっている時間が増えたので、ここの更新も増えている。いいんだか悪いんだか。

 

ʅ(◞‿◟)ʃ