あれこれしていて、KindleからAmazonビデオをレンタルできることがわかったので、結局「バスキア」を見てる。
もっかい貼っとこう。
半分まで見たところで、気持ちが苦しくなって、お休み。
この人、長く生きられる要素が何一つないんだもの。
冒頭、スーツを着た母親に手を引かれて、ピカソの絵の前に佇むシーンがある。
絵を見て身を絞るようにして泣く母親は、やがて、息子の頭に金色に輝く王冠の幻影を見出して、心から優しい微笑みを向ける。
王冠は、つぶらな瞳で母親を見上げる美しい息子の生身を霞ませてしまうほど、大きく、強烈に輝いていた。
その後、母親は精神病院に入院し、成人した息子との会話も成立しない状態となっている様子がが描かれる。
彼女は、息子の中の才能だけに愛を注いだのかもしれない。
バスキアの才能は多くの人々を引きつけ、愛され、彼に大きな名声とお金をもたらすけれども、ほとんどの人間は、彼の才能や名声に群がって振り回されるばかりで、栄養の足りない幼子のような彼の心にまで、たどり着かない。
まれに、そこにたどり着いていた恋人も、バスキアの才能が引き起こす現象に共に巻き込まれて、傷ついていく。バスキアはそれに気づいても、自らの才能が利用され、切り売りされる騒動の只中で身動きも取れず、恋人を助けたくても助けきれずに…
失っちゃうんだろうなあ。
……
さて、その後を見届けようか。