こんばんは。
なんとなく江戸時代の音楽が聴きたくて、KindleのAmazon musicで、
「江戸 音楽」
で検索したら、出てきたのはエド・シーランの楽曲だけだった。なんで? (´・ω・`)
(_ _).。o○
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にすっかりハマったので、予習のためにいろいろと読んでいる。
太宰治「右大臣実朝」、読了。
源実朝に仕えていた誰かが、在りし日の主君の危うさを孕んだ魅力や、北条家の人々の品性に欠けるヤバそうな気配について、ひたすらねちっこく、うじうじと回想する。
表面上は実朝をこの上なく持ち上げつつも、他者の視点や噂話に仮託してチクリチクリと「落とす」ことも忘れないという、しっかりと腐った性根を露呈する語り口調に太宰治本人の影が見え隠れするものだから、読書中、5回くらいはうんざりした。
「吾妻鏡」からの引用がかなり多い。
太宰治と同時代の読者は、解説なしに軍記物の文体を理解できたんだろうか。
できたんだろうな、きっと。
あまり意識したことはなかったけど、太宰治は明治生まれの作家だ(1909-1948)。「人間失格」のように平易な文体で書かれた作品の印象が強いから、古典、漢文を教養として身につけるのが当たり前だった時代の人だというのを、ついうっかり忘れてしまう。
歴史音痴で古典の常識にも疎い私は、この作品を読み通すのに、「吾妻鏡」の現代語訳を脇に置きつつ、かなりの頻度の調べ物が必要だった。大学まで出してもらって情けないけど、明治生まれには敵わない。
でもまあ、勉強になった。
源頼家の暗殺を描いた戯曲。
短いけれど、一度読んだら絶対忘れられそうにない、怖い作品だった。
頼家の凄惨な最期が直接描かれているわけではない。出てくるのは、生前の頼家の顔を写して打ったのに、隠しようもなく死相が浮き出たという面だけだ。
考えてみると、頼朝の息子は四人いて、そのうち三人が暗殺されている。娘は二人いたけど、どちらも結婚直前に病死。男兄弟は大勢いたけど、ほぼ全員が、ろくでもない死に方をしている。
なんというか…なんだかな。(´・ω・`)