書けなかった日の日記を、遡って少しづつ埋めていこうと思う。
四月七日は、30回めの結婚記念日だった。
すっかり忘れていたのだけど、お昼どきにふと思いだして亭主に言ったら、同じく忘れていたけれど、ちょっとランチのパンケーキにブルーベリーとバナナを添えてくれた。おいしかった。
夜も、もちろん亭主の手作り料理。
煮卵や、大根とひき肉の煮物、サラダ。きんぴらはにんじんとごぼうとブロッコリーの茎。
30年は、あっという間だった。
衝撃的な記憶ばかりが表層にあって、穏やかな普段の暮らしを思い出すことが難しい。
というか、心穏やかな日々って、ほとんどなかったような気がしなくもない。常にドタバタして変なものと戦っていた。
コロナ後遺症で寝込んでいる今が、いちばん穏やかなのは、皮肉ではあるけれども、そういう時期が自分にもやっと来たということかもしれない。