湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

朝からいろいろと


朝起きたら、首のまわり(リンパ腺)と、手の指が、ぷっくぷくに腫れていた。体調、かなり悪し。

 

が、今日は寝ていられない。


今朝、息子(7歳・重度自閉症)を学校に送っていったら、同じクラスの子が、私のところに相談にきた。

 

「このごろ、⚪︎⚪︎君、たたくのよ。ねえ、どうしたらいいの」

 

その子が話せる限りの詳しい事情を聞きながら、自分の顔色が消えていくのが分かるような気がした。

 

とりあえず、言葉を話せない息子のかわりに、ごめんなさいとあやまってから、

 

「たたいたら、『しない!』って言って、教えてあげてね」

 

とお願いし、担任の先生のところへいった。今日は放課後、教育相談を受ける予定だったけど、こういう問題は半日たりとも放置しておくわけにはいかない。

 

先生によると、息子は、今年に入ってから、自分の要求が通らないときに、何度か先生をたたくことがあったという。でも、私は全く聞いていない。教えてもらっていない。

 

先生はその場できつく叱責し、先生をたたくことは止まったらしいのだけど、先生のいないところで、自分をお世話してくれている上級生の子をたたく行為が出始めたようだ。

 

先週の半ばごろ、息子が、私の後頭部をいきなり強くはたいたことがあった。どうも本人としては、べったりと甘えたい気分だったらしいのだけど、私が少し忙しくしていて機会が見出せず、イライラが溜まって、注意を引くために、そういう行動になってしまったらしい。

 

たたいたことに関しては、その場で叱り、その後はたたかなくなったけれど、そのかわり、鼻をつまもうとしたり、目に指を入れようとしたりする行動が替わりに現れている。

 

そのつど手を押さえて「しないよ」と教えているけれど、本人としては、なかなか納得できないらしく、行動が消える気配がない。

 

納得しないのは、当然なのだ。
ほんとうは、ここは言葉の出番なのだから。

 

「遊ぼうよ」
「おかーさん、こっちにきて」

 

そう言葉に出せるようになりさえすれば、「暴力」とか「他害」といわれてしまうような行動にはならないはずなのだ。

 

正しい(誰にとっても望ましい、という意味)はけ口としての、言葉によるコミュニケーションが実現しないから、たたくとか指を目に入れるとかいう行為になってしまっているわけで、そういう問題行動だけを封じても、人に何かを伝えたいという気持ちがそのまま残っている以上、納得するはずがないのである。

 

難しいということは、骨身に沁みて分かっている。

 

何年も何年も、ありとあらゆるやりかたを試みてきて、失敗してきているのだ。

 

息子は、どうでもいい言葉は、いくらでも口真似して言えるのに、大切なことや、ほんとうに伝えなくてはならないことは、死んでも言うまいという態度に出る。


でも、逃げ場はもうないのだと思う。

 

息子に、何らかの形で安全に「自分の気持ち」を表出する方法を持ってもらわなくてはならない。他害が取り返しのつかないほど身についてしまう前に。

 

(2005年06月20日

 

✳︎過去日記を転載しています。