湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

事件報道

いろいろあって、なんか、疲れた。

他人に向けて、伝える予定のない文句を並べ立てても、しかたがない。
そんなことをしても、気持ちが腐れてくるだけだ。
腐れているヒマはない。

 

できることを、やる。
やってもらえることは、やってもらう。
シンプルにいこう。

 

( _ _ ).。o○

 

大阪の付属池田小学校の事件、初日はとてもニュースを見られなかった。テレビを消して、新聞は捨てた。

 

けれども人に会えばこの話である。

地域でも、こうした事件を未然にふせごうという動きがすぐにはじまっている。

学校や幼児教室では、日中から校門やドアの鍵を締め切るようになり、親たちは「御理解と御協力をお願いします」と念を押されている。

あたりじゅうが、異様なほどぴりぴりしている。子供のいる親としては、耳をふさいでいられなくなった。

 

人から聞いた話では、精神病患者が自殺で死にきれず、わざと死刑になりたくて、あるいは薬品の副作用で、児童を殺戮した、ということだったが、すんなり頭に入れるには、あまりにも奇妙な話だった。なぜ小学校がやられたのかが、分からなかった。自殺できない人や死刑になりたい人が皆本気で小学校を襲うなら、門の鍵をしめたぐらいでは何の防備にもならないのではないか。だいたい、そういう人は学校の外部からだけ来るとは限らないのである。

 

しかたなく、新聞記事に目を通した。それによると、犯人は、極端な自信過剰の人生観が破綻するたびに、身近な人や世間を逆恨みし報復する、という、迷惑千万な生活パターンを堅く守ってここまでの人生を歩んできたのだという。こういう人はときどきいる。犯人の周囲には、復縁を断った元の妻など、犯罪的な報復行為でひどく苦しめられていた人もいたらしい。被害にあった小学校も、その元の妻の職業に関わりがあった云々、ということで、事件の理由づけは、少なくとも新聞の記事の中では、犯人の抱えた個人的事情へと帰されていくようであった。

 

この犯人が精神病であったかどうかは、新聞を読んだだけでは、よく分からなかった。こういう性格的な大破綻と、精神病との境目というのが、医学的な知識のない私にはよく分からない。これは実際、身近にまのあたりに見る者ほど、分からないのではないかと思う。こういう事件が起きるたびに、通陰歴のある精神病者の犯罪を事前に押さえろという世の中の意見が沸きかえるのだと思うけれど、この犯人と似たような性格で、精神科に通院も入院もしたことのない人など、いくらでもいるのである。

 

「あそこの公園に、割れた酒瓶を持った怪しい人が時々来て、子連れの親に被害妄想的な口ケンカを売る」などということは、ほんとうによくあるのだけれど、わざわざ警察に通報する人はとても少ないし、警察だってそうそう動くものではない。

 

近隣の口コミから外れていると、何もしらないまま、そういう公園に子供を連れて行ってしまうことになる。実際にそうして、我が家は近所の公園に出かけて、「酒瓶を逆手に持った怪しい男性」につかまり、被害妄想的なケンカを売られたことがある。このときは、亭主がうまく相手と和解して、その場を立ち去ることが出来たが、相手のキレ方が強ければ、そうそううまくはいかなかったことだろう。

 

門の鍵を閉めるだけじゃダメそうだ。
でも何かほかに出来ることはあるのだろうか。

 

(2001年6月10日)

※過去日記を転載しています。