湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

映画「下妻物語」

ずっと楽しみにしていた「下妻物語」のDVDを、今日、やっと見ることができた。

 

新しいDVDを見るということは、すなわち、息子(7歳・重度自閉)と壮絶な攻防戦を繰り広げるということである。

 

見たことのない新しいものが大の苦手な息子は、必死でDVDデッキの電源を切ろうとする。映画を見たい私と長女さん(9歳)とで、それをひたすら阻止し続ける。

 

デッキに手がとどかないとみると、息子は、そこらにあるものを投げ飛ばしてみたり、私の頭に噛み付いてみたり(いちおう手加減はしてくれている)、あらゆる方法で私たちの注意をテレビから逸らそうとする。それの相手をしつつ、末っ子におっぱいやったり、オムツ替えたり、その合間には、毎日書いてる万葉集駄文の下調べをしたり・・・。

 

結局、映画の前半一時間は、ディフェンスが忙しくて、じっくり画面を見ることができなかった。まあいつものことなのだが。

 

それでも映画はものすごく楽しかった。

 

息子も、映画が後半に入るころには、なんだか楽しいお話であるらしいことに気づいたらしい。そんなに攻撃してこなくなったかと思うと、いつのまにか一緒に見ていた。これでまた一つ、家族と一緒に楽しめるものが増えた。


長女さんは、映画をみながら、ロココな服を着た末っ子(生後5ヵ月)の絵を、やまほど描いた。


なんだか、遠い昔のいろんな気持ちを思い出させられる映画だった。

 

 

(2005年06月12日)

 

※過去日記を転載しています。

 

 

 

不確実な成功よりも、確実な失敗

夕方、息子の療育教室だった。

 

レッスン終了後、先生と、ちょっと長めに面談した。

 

息子が最近、わざと課題に成功しないようにする傾向が強くなっているらしいのだ。

その理由は、どうやら、

 

「成功するよりも、失敗することのほうが、慣れていて、安心できるから」

 

であるらしい。

 

四択の課題では、何度やりなおしても、正解のカードだけは、きっちり避けて、決して選ばないという荒業を見せたりするという。

 

息子だって、決して成功が嫌いなわけではない。その証拠に、何かに挑戦して、うまくいくと、とてもいい表情をする。歓声を上げることだっある。だから、百パーセント成功するという自信が有るときには、堂々と成功させてみせる。

 

けれども、その自信が、百パーセント以下のときには、「もしかすると成功しないかもしれない」という不安が大きなストレスとなって、息子の内面を圧迫する。そうなると、息子はストレスら耐えられず、わざと「確実に失敗する方法」を取ることにしてしまうのだ。


自閉症の子は、見通しの立たないことをひどく嫌う場合が多い。何が起こるかわからないという不安に堪えることが難しいのだ。

だから息子も、百パーセント成功するという見通しのないときには、確実に失敗すると分かっている方を、わざと選んでしまう。


困ったことに、練習すればするほど、失敗する回数も増えていく。次第に上達はするけれど、息子の記憶のなかで、失敗した経験が薄れていくことはなく、その回数が増えれば増えるほど、失敗は、心になじみ、存在感を増していく。これでは、練習することが、かえって失敗を呼び込むことになってしまう。

 

どうしたもんですかねえ、と、先生と二人考え込んで、結局今日は結論がでなかった。


しかし、息子が、人生の失敗街道を進み続ける前に、なんとか手をうたないわけにはいかないので、相談の上、当面は、息子に、失敗体験を積ませないように、できる限りサポートしつつ、かつ、依存心を強めないよう、できる限りサポートされていることを本人に悟らせないように配慮しながら、成功をたっぷり味わわせる、とはいうものの練習が多いと結局失敗回数も増えるわけだから、なるたけ練習はしないようにしよう・・・


なんていう、こむらがえり起こしそうな目標を掲げることにした。

 

 

(2005年06月10日)

 

※過去日記を転載しています。

 

 

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なんとかみんな元気になった

昨日から風邪気味だった長女さん(八歳)と末っ子(四か月)の鼻水は止まった。一安心。


長女さんは重役出勤で登校。元気に下校。
これから、ほぼ一ヶ月ぶりに、公文の教室にも出席する予定。    


昼過ぎ、末っ子を連れて愛車の洗車に出かけた。

 

行きつけのガソリンスタンドは、お孫さんがいる方々がメインで働いているお店。末っ子を見ると、うんと可愛がってくれるので、行くのが楽しい。末っ子はお店の中にある水槽のグッピーが気に入ったようで、真剣に注視していた。


息子(七歳・重度自閉症)は、今日は補助の女の先生が一日ついていてくれたそうで、大変な上機嫌で帰ってきた。きっと先生にいいとこ見せようとしてがんばったのだろう。帰宅後の宿題タイムはお疲れ気味で、三十分ほどで、自分から「おわり~」と宣言して切り上げた。

 

その後は、五味太郎のビデオを自分でつけてお話鑑賞。なんだか自分で予定を切り盛りしている感じ。それはそれで、いいと思う。

 

 

 

2005年06月07日

 

※過去日記を転載しています。

 

ゆうべの末っ子

深夜の二時まで必殺夜泣きモードが続き、寝るに寝られず、抱いたままパソコンでネットを眺めていた。


上二人のときは、夜泣きは相当神経にこたえたと記憶しているけれど、末っ子は三人目だからか、ああ泣いてるなあ、めんこいなあ、という程度。

 

抱いてあやせる時期なんて、あっという間に過ぎてしまう。
味わっておかなくちゃ、もったいない。

 

2005年06月05日

 

 

※過去日記を転載しています。

 

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歯科通院

歯医者さんに行って来た。


息子(7歳・重度自閉症)の、三ヶ月に一回の、定期検診である。
末っ子(生後4ヵ月ちょっと)も同行。

 

息子かかりつけは、障害児・者を専門に診てくれる口腔センターで、家から車で五十分近くかかる。


近隣の町の重い障害のある子どもたちは、だいたい紹介状を持たされて、ここに回されてくる。息子も近所の歯科で治療を断られて、こちらに通院することになった。


ここは麻酔科の先生もいるし、全身麻酔で治療するための手術室も完備されている。スタッフにはタフな方々がそろっていて、自閉の子のパニックぐらいではびくともしない。ただ、麻酔科の若い男の先生だけは、当時三歳だった息子にみぞおちをキックされて、泣いていた。

 

息子も、大きな治療のときは、麻酔で呼吸を止めた状態で、四~五人がかりでの手術になった。

 

簡単な治療のときには、子供用の拘束マットを診察台にセットして、手足をマジックテープのついたベルトで固定する。

 

で、今日は検診だけだったので、拘束マットも使わず、一人で椅子に座って口の中を見てもらった。

 

今日診てくれたのは、髪の長い(ここがポイント!)若い女性の衛生士さん。息子は、嫌そうにしながらも、衛生士さんの前髪をちょっと触ったりして気持ちを落ち着け、がんばって口をあけていた。いいとこ見せたかったのだろう。男の先生がくると、絶叫して逃げようとするくせに、現金なものである。

 

しかし検診で、虫歯の疑いがある箇所が見つかってしまった。
予約は二週間後。絶叫マシーンと化した息子に付き合うのかと思うと、今から気が重い。

 

2005年06月04日 

 

※過去日記を転載しています。

 

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