天災が続く。
台風の来た日は、Twitterで次々と流れてくる惨状に絶句するばかりだった。
今朝は起きた途端に北海道の大地震を知った。
震度6強。津波はなかったものの、土砂崩れの被害の酷さに震えた。
停電、救急を受け入れることのできない病院、余震の恐れ……
これ以上酷いことにならないようにと願うばかりだ。
今日の健康観察
寝起きが、とてもつらい。
起き上がるまでに、散々に自分を叱咤しないと動けない。体力が落ちている気がする。運動不足かもしれない。
足全体とお腹あたりの、冷えがきつい。
血行もよくないのだろう。
なんとかしよう。せめて、簡単な体操でも。
読書
昨晩、夏目漱石の「明暗」(kindle青空文庫版)を読み終わった。
ある程度のあらすじと、未完の作であることは知っていたけど、いざ本気で読んで見ると、なんとも歯がゆいシーンで途切れていて、漱石の病死が早すぎたことが残念でならなくなった。
で、水村美苗「続・明暗」を読み始めた。
漱石の「明暗」の末尾で、主人公の津田は、療養先の温泉宿で、元婚約者の清子と再会する。
津田はかつて、清子との相思相愛を信じて疑わなかったのに、いよいよ結婚という間際になって、清子は突然、津田の友人に嫁いでしまった。津田には清子の裏切りの理由が全く分からず、それを問いただすこともしないまま、お延という女性と結婚する。
お延は津田を愛して結婚したのだけど、津田の心には清子が変わらず住んでおり、家庭の財政状況にも問題を抱えていたこともあって、新婚夫婦の間には、はやくも冷たい隙間風が吹いている。
津田とお延はどちらも無駄にプライドが高く、本心を曝け出す勇気がない。相手に弱みを見せなくないばかりに、ひたすら牽制したり、つまらない嘘を重ねたりして、いたずらに夫婦仲をこじらせている。
さらに、夫婦の隙間風を暴風に仕立てようとする第三者が次々と出現する。
津田の旧友は、わざと津田の入院中にお延を訪問して、津田に隠し事があるらしいことをほのめかす。
津田の妹は、贅沢好きの兄嫁が気に入らず、実家の両親や叔父夫妻、津田の上司の奥さんなどに、せっせと告げ口をする。
上司の奥さんというのは、津田とお延の結婚を世話した立場であるのに、二人の暮らしぶりが気に入らないことを理由に、津田をそそのかして、元婚約者と温泉宿で再会する手はずを整えてしまう。
漱石が、このややこしい物語をどこに着地させるつもりだったのかは、永遠に分からない。でも想像することはできるし、誰かが想像した続きや結末を共有することもできる。
水村版「明暗」は、どこへ向かうのか。
とりあえず、津田は清子や他の客たちと共に、宿の近くの滝を見に出かけている。もちろん、徒歩で山道をあるいている。
よく考えると、手術後そんなに日にちがたっていないのに、津田はずいぶんアクティブである。痔かなにかが酷い状態になっていて、肛門の括約筋だの腸だのを切り開き、止血のためにガーゼを詰め込んで、便を何日も我慢していたというのに、退院直後に電車だの馬車だのに乗って、山歩きまでして、痛くはなかったのだろうか。