11月30日(月) 午前七時半
ナースコールで起こされた。起床時刻の6時半にも呼ばれたはずだけど、目が覚めなかった。寝坊。
計測を聞かれたけど、当然できていないので、後回しにしてもらう。ゆうべは少し寝つきが悪かった。結果的に寝坊してるので、睡眠時間は足りている。
CPAPに繋いだ酸素チューブのおかげか、目覚めはかなりスッキリしていて、頭痛もない。
体温 36.7度
血圧 134-79
脈 75
酸素飽和度 98
朝ごはん。
梅ふりかけと、イチゴ味のジョアがついた。
ジョアが歯磨き粉みたいに感じるけど、甘味と酸味を意図的に増幅させて感じるようにして「美味しく」飲んだ。
おかかのかかった、もずくの酢の物が、とても美味しく感じた。
ご飯を食べて、朝の服薬。
飲みながら書いてて、ふと気付いた。
デキストロメタルファンという薬の数が合わない。ものすごく、余っている。
途中うっかり飲み忘れてたいたらしい。
青くなって、看護師さんにすぐ報告した。
咳の薬で、いま咳が酷くないので、余ってしまった分は調整してくれるとのこと。
余った分はのちほど回収された。
11月30日(月) 午前11時半ごろ
PCR検査を受けた。鼻綿棒式。ぐりぐりが、とても痛い。
くしゃみと咳が出そうだったけど、やってくれる看護師さんに万が一にも感染させたくないので必死に耐えた。マスクはしたまま採取されるけど、くしゃみの爆風はマスクぐらいじゃ防げないと聞くし。
11月30日(月) お昼ごろ
昼ごはん。
鶏カツ風と野菜の蒸し煮。
ポテトグラタン。
りんご、ごはん。鮭ふりかけ。
スープ。
鶏肉と野菜は、かすかに苦味のある「お湯」の味がした。味を盛大に脳内補填して食べ尽くした。
ポテトグラタンも、味がなかった。(;_;)
でも渇望していたメニューなので、とても嬉しかった。気持ち的には3個くらいは食べられそうだった。
りんごは、ちゃんとりんごの味がした。おいしかった。
野菜や肉に感じる苦味、エグみは独特で、説明が難しい。なんとなく硝煙っぽい感じというか。硝煙なんか舌で味わったことはないけど、イメージ的に、「食べ物の味じゃない」と直感する味覚異常なのだ。
負けずに食べるしかない。
食後の計測。
体温37.2度
血圧 137-77
脈 88
酸素飽和度 98
服薬
やれやれ。(´・ω・`)
ゲームなどしながらぼーっとしてたら、院内の訓練放送があった。生コードブルー、初めて聞いた。
11月30日(月) 午後3時過ぎ
看護師さんに、「シャワー使ってる?」と聞かれたので、使ってないと答えたら、ちょっとギョッとされた。考えてみれば、入院して8日になるのだ。下着は替えてたけど、だいぶばっちい感じではある。
今日入るかと聞かれたので、さっそく借りることにした。レンタルのバスタオルとハンドタオルを持ってきてもらって、入浴。
勇気を出して、脱いだ下着の匂いを嗅いでみた。完全に無臭だった。嗅覚は順当に消えている模様。
少しふらつくので、早めに切り上げた。
それでもさっぱりした。
上がってからナースコールして、心電図の機械を付け直してもらって、一段落。
夕方までのんびりしよう。
ハリー・ポッターと謎のプリンス - Harry Potter and the Half-Blood Prince ハリー・ポッタ (Harry Potter)
- 作者:Rowling, J.K.
- 発売日: 2015/12/08
- メディア: Kindle版
「ハリーポッター 謎のプリンス」を、半分まで読んだ。物語が進んできて、だいぶ面白さを感じるようにはなってきたけど、ハリーを取り巻く状況は、相変わらず陰鬱だ。周りにいるのは、つまらない意地と痴話喧嘩で平常心を見失った親友二人と、視野が狭くておとなげのない大人たちや、下心しかない大人たちばかり。
安心して頼れる大人の味方がいないという点では、敵役のマルフォイ側も、似たような感じではある。
ハリーにはダンブルドア校長がいるけど、秘密が多すぎて、ハリーの視点から見ていると、つかみどころがなさすぎる。手の内を明かしてくれない、迂遠な導き手を、それでも一途に信頼しようとするハリーが痛ましい。前作を読んでからだいぶ年数が経ってしまっているせいで、ハリーとダンブルドアの間の絆の強度がよく思い出せないせいもある。
マルフォイのほうも、前作で、尊敬する父親が逮捕されたことがしこりになって、自分を保護しようとするスネイプ教授の真意を疑い、強く反発するようになっている。
なんだかこの世界の子どもたちは、本当大変だ。大人もだけど。
ヴォルデモートは、たまたま生まれてしまった悪者ではない。ああいう他者不信と選民意識の権化みたいな残忍な人物を生み育てたのは、確かに彼らの社会だし、その台頭を切実に願っている人々もいるのだから。作中の魔法界の大人たちが、ごく一部の人々を除いて、ヴォルデモートの勢力にまともに立ち向かえずにいるのは、彼らの社会そのものが、ヴォルデモートと同質の歪みを抱えているからだろう。
なんとなく、昨日のツイッターのタグを思い出した。
11月30日(月) 午後6時半
晩ごはん。
揚げたお魚のトロロがけ。
大根のそぼろあんかけ。
ごはんと、うめびしお(液体状うめぼし。ケチャップではない)。
うめびしお以外は、ほぼ無味であった。
揚げたお魚は、プラモデルをかじっているようだった。美味しさを脳内補填して、頑張って完食。
計測。
体温 36.7度
血圧 129-59
脈 83
酸素飽和度 97
服薬。
看護師さんが、飲み忘れのないようにと、声をかけにきてくれた。有難い。ADHDだと言っておくべきだったかと、後になって気づいた。その発想がなかった。