まだ風邪を引いている。
一昨日、38度の熱が出た。
とても具合が悪い。なのに頭の中は元気だから、読書が捗って仕方がない。
ただし、ライトなものに限る。
Kindle読み放題で、レビュー評価が高いラノベや漫画を、片っ端からDLして読み漁る。
Amazonの読者評価は、最高が⭐︎5つ。
高評価の作品でも、DL数が多い時ものだと⭐︎5がフルに入っているのは珍しく、⭐︎4から4.5で落ち着いている。読者が多ければ、どうしたってアンチが出てくるので、その人たちの低評価が、平均値を下げるのだ。
私個人の経験では、読者数の多い⭐︎4.5のラノベ作品には、ハズレが少なく、読後に何かが心に残るものが多い。
個人的にハズレだと感じた作品は、ほとんどの場合、数日もすると内容をすっかり忘れてしまう。いくら暇つぶしの読書でも、完全忘却すると分かっていて時間を費やすのは空しいから、できるだけ⭐︎4.5以上の作品を選ぶようにしている。
で、熱と咳で眠れない苦しさを紛らわそうと、Kindle読み放題のおすすめ欄に並んでいるラノベを漁り、目に入った⭐︎4.5の作品を条件反射的にダウンロードしたのだけども…
異常な攻略対象者(王子)の溺愛が鬼畜すぎです…!~悪役令嬢の妹(モブ)ですが、姉のハピエンのため有能侍女になって暗躍したら不埒な快楽に堕とされました!?~
タイトルの情報量だけで、一冊読了したような気分になった。(´・ω・`)
まず、「攻略対象」「ハピエン」という語から、乙女ゲームを下地とした異世界転生恋愛ものであると分かる。
そして、「溺愛が鬼畜」とあるので、元のゲームではドSな異常者であっただろう攻略対象の王子が、いたぶりや縛り叩きなどではない、ノーマルな愛情表現を、溺死させるレベルで湯水のように降り注ぐタイプなのであろうと察せられる。
あとは、ゲームでは悪役令嬢ポジである主人公の姉が、たぶん作中では妹思いの良き姉で、その姉の闇堕ちや身の破滅を避けるために、妹が前世の記憶やスキルを駆使して、ストーリー改変に邁進するのだろうということや、自分を二の次にして奔走しているせいで鬼畜な王子にロックオンされているのにも気づかず、いつのまにか外堀全部埋められて、あれよあれよと言う暇もなく結婚することになるんだろうなというところも想像がつく。
確認のために読んでみたら、本当にその通りのお話だった。(´・ω・`)
もちろん、タイトルだけでは分からなかった部分もたくさんあったけど、驚くほど想定外な要素はなく、不快な要素などもなく、ほとんどすべての問題が、予定調和的に収束した。
こうしたラノベ作品に対して読者が求めるのは、幸福な関係性が想定内の出来事を経て順調に構築されるストーリー展開だろうから、長いタイトルでそのこと明確に示していることも含めて、⭐︎4.5の評価は妥当であると言える。私だって、高熱出して苦しみながら、登場人物が心身ともにズタボロにされたり惨殺されたりするような物語など読むのは御免だ。
そういう意味では、満足度はたしかに⭐︎4.5であった。濡れ場が多くて胸焼けするけど(子どもは読んではいけない小説)、そういうコンセプトの文庫なのだから諦めている。
次の長い長いタイトルの⭐︎4.5作品。
ワケあって悪女を演じていますが、犬系年下騎士にめちゃめちゃ愛されてしまいました
「ワケ」が、無神経傲慢馬鹿男によるセクハラ寄りの理不尽であるのが不快要素だったけど、それ以外は極めて順調に、というかほぼ単調につつがなくエンディングに向かう、大変素直なお話だった。病中の読者に優しい仕様。
比較的ユニークな要素としては、冒頭部分で唐突に、年上女性の水に濡れた美麗な半裸を目撃してしまった思春期の少年の生理現象について、長々と描写されることだろうか。なかなか大変そうだった。
その思春期の少年が、半裸の年上女性との一回きりの衝撃の出会いが忘れられず、長年に渡って相手女性の素性調査という準ストーカー活動に邁進した結果、ついに年上女性と再会し、彼女に絡みついていたセクハラ馬鹿男を決闘で蹴散らしてめでたく結ばれ、大団円となる。純愛というにはだいぶヤバい執着心だと思うけれど、相手女性も絆されて相思相愛になったのだから、問題ないのだろう、たぶん。
次の長いタイトルは、こちら。
花嫁候補(※数合わせ)のはずが麗しの獣人王子に求愛されています!?~元ズタボロの銀狼殿下は初恋を紳士に貫く~
言いたいことは分かるのだけど、「初恋を紳士に貫く」という表現は、王子の恋のお相手が「紳士(男性)」であり、しかもその思いを物理的に突貫したかのように読めなくもないので、ちょっと危険だと思う。というか、初見で私はそう誤解して、異世界BLかと思った。
もちろん本作品はBLではなく、獣人王子の思い人は人間の女性で、突貫先も紳士ではなく娼館の鉄扉だった。
他にもたくさん読んだけど、さすがに全部は書き切れないのでここまでにする。
いまはプルーストの「失われた時をもとめて」(光文社古典新訳文庫・現在一巻目を読み放題で利用可能)を読んでいるけど、たぶんあっさり挫折すると思う。タイトルは短いけど中身が長すぎるから。



