久々に、電車に乗っておでかけした。
行き先は、有栖川宮記念公園のお隣にある、東京都立中央図書館。
目的の本は、これ。
The shin kokinshu : the 13th-century anthology edited by Imperial edict. Translated by H. H. Honda: Hokuseido Press, Eirinsha Press 1970.
訳者の本多平八郎氏は、新古今集のほか、万葉集をも完訳したことで知られる英文学者で、徳川四天王である本多平八郎忠勝の子孫なのだとか(Wikipedia)。
今回のターゲットである新古今集英訳本は、1970年に出版されたものだけど、日本各地の公立図書館や大学図書館、国会図書館にも所蔵されておらず、都立中央図書館にしかないらしい。
体力的にも足腰的にも、かなり不安だったけれど、どうしても確認する必要があったので、気合いを入れて出かけた。
恵比寿駅で日比谷線に乗り換えて、広尾駅で下車。そこから有栖川宮記念公園を突っ切って行けば7分ほどで着くと、Googleマップは教えてくれたけれど…
有栖川宮記念公園は、階段だらけの山だった…😭
どんなにゆっくり登っても、脈拍がすぐに130近くになって苦しくなるので、途中で何度も休んで、30分近くかけて登頂した。
そうして、ようやくたどり着いた図書館は、大変にハイテクな施設だった。
まず受付で、来館者用カードを受け取って首から下げる。
中に入ってまず目につくのは、ずらりと並んだパソコンのモニター。
奥のほうには、貸し出しや複写受付のカウンターと、呼び出し用の電光掲示板。
本や書架が、どこにも見当たらない。😲
とりあえずパソコン前に腰掛けて、探している本を検索してみたら、書庫にあると表示された。
はて、これをどうすれば…と、首をかしげた数秒後、職員さんがやってきて、借り出しの手続きを丁寧に教えて下さった。
書庫にある本は、パソコンから申し込めば、貸し出しカウンターまで持ってきてくれるのだという。
本を探して書庫を長時間徘徊する覚悟をしていたので、ちょっと拍子抜けしたけれど、体力的にヨレヨレだったから、大変有り難かった。
10分ほどで本が届いたので、確認したかった、後鳥羽院の村雨の歌の英訳を調べた(当たり前だけど、iPhoneでの撮影は禁止だったので手書きした)。
The callous moon arises
from behind the mountain,
and sees me in lovelorn tears
with sleeves so wet as in a passing rain
10分ちょっとで用事が済んでしまった。
それだけで帰るのはもったいなかったし、ご縁があって貴重な本に触れたのだから、もう少ししっかり読みたいと思い、本の複写を頼むことにした。
複写サービスは、自分で複写作業する場合は一枚につき10円だけれど30年以上前に出版された本は、複写を職員さんに依頼しなくてはならないというルールで、その場合は一枚25円かかるという。
そして、一度に複写可能なのは、本の半分までとのこと。
少し考えて、巻第十一から巻第十五までの「恋」の巻を全部複写してもらった。
少しずつ読んで、またブログ記事にしていこうと思う。
(_ _).。o○
複写を受け取って一息ついたら、久々に空腹を感じたので、図書館五階のカフェテリアでトンカツ定食を食べた。おいしかった。☺️
別の階では、江戸東京博物館と共催の企画展なども開催されていたようで、見たかったけれども、帰路の体力に不安があったので、我慢した。
そのうち、江戸博にも行ってみたい。
体力つけよう。