湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

歴史ドラマ「負けて、勝つ」、その他

数日前に、末っ子と一緒に「負けて、勝つ 吉田茂」の第4回目をみた。

 

日本の戦後史、昭和史をろくに知らない歴史音痴にとって、とてもありがたいドラマなのだけど、明るい気持ちになるようなお話でもないので、見るだけで相当にエネルギーを消耗する。

 

私以上に感情移入して見ている末っ子は、「一日に一本で限界」と言っている。「負けて、勝つ」では、吉田茂と息子の健一の確執や、マッカーサーの家庭問題なども描かれていて、そのあたりがだいぶ胃に来るようだ。

 

第4回は、朝鮮戦争の勃発と警察予備隊の話がメインだった。

 

ソ連と中国という共産圏に対抗したいアメリカの意向で、日本の再軍備が求められれたため、首相の吉田茂は、国会の審議抜きで、警察予備隊を創設する。

 

軍隊ではないから憲法違反ではないという理屈で、吉田茂としては再軍備の意図はなく、アメリカ軍に守ってもらいながら、日本が戦争に参加せずに済むための、苦肉の策だった。

 

けれども、矛盾があることは否めず、吉田内閣は批判にさらされることになる。

 

一方、GHQ参謀部長のチャールズ・ウィロビーは、元陸軍大佐だった服部卓四郎を警察予備隊に介入させ、公職追放されていた元軍人たちを中枢に据えようとする。

 

東條英機の秘書官だった服部は、軍事力こそが日本の独立の条件だとして、旧日本軍のようなものを再建して日本の自立を実現しようと考えていたらしいけれども、吉田茂は認めず、マッカーサーに直訴して、服部が集めた元軍人たちの公職追放解除をやめさせた。

 

怒った服部は、ピストルを懐に隠して吉田茂に会いに行き、吉田を「売国奴」と罵ったけれども、「俺の使命は、二度と国民を戦地に送らんということだ」という吉田の覚悟を聞いて、引き下がる。

 

服部卓四郎は、ノモンハン事件のときに作戦拡大を主張して大打撃を食らい、大陸打通作戦では戦死戦病死者100000人以上を出すなどして、昭和の愚将の筆頭(Wikipediaによる)とも言われている人物だという。ドラマの中でも、ガダルカナルで2万の若者を殺したと、白州次郎に責められていた。

 

軍隊保持の是非はともかくもして、戦争が下手くそで大失敗したような参謀を軍隊っぽい組織のトップに再雇用するのはダメだろうと思う。

 

(_ _).。o○

 

その他、ドラマではないけれど、NHKオンデマンドで、「知恵泉」の楠木正成の回を見た。末っ子は学校だったので、一人ぼっちでの視聴。

 

知恵泉 楠木正成 混乱を生き抜く"フラット"な人づきあい」

 

ゲストは山崎怜奈(タレント・乃木坂46の元メンバー)、高田明(実業家)、清水克行(歴史学者明治大学教授)。途中の解説で、新井孝重(歴史学者獨協大学名誉教授)。

 

冒頭「鎌倉殿の13人」のテーマ曲が景気良く流れるのだけど、語られるのは鎌倉幕府の終焉なので、ちょっと悲しい。

 

なにしろ酷い歴史音痴だから、楠木正成と言われても、鎌倉幕府を滅ぼしたものの、建武の新政に絡んで負けた側の人ぐらいのことしか分からない。高校時代には新田義貞との区別すらつかず、日本史の定期テストでさっぱり点を取れなかった記憶がある。

 

知恵泉」では、楠木正成が実は鎌倉幕府側の人間だった可能性があることと、おそらくは関東出身で、商業の盛んな河内に移り住み、武家というより商人寄りの活動をしていたのではないかと言われていた。

 

鎌倉時代末期には、荘園の権利を巡っての争いが多発していて、権利者側は、侵略者を「悪党」と呼んでいたという。

 

楠木正成は、「悪党」、野伏(のぶせり…武装した農民)、山伏などのネットワークと繋がっていて、彼らを戦力として、ゲリラ的に幕府軍を翻弄したという。

 

 

(_ _).。o○

 

いかなる番組でも、食べ物に目が行ってしまう。

 

知恵泉」は居酒屋風にしつらえたスタジオでの収録なので、酒や料理も画面に映る。

 

今回一番気になったのは、大皿に盛られている、ひじきの煮物。

 

番組中ではどなたも手をつけていなかったのだけど、収録後に食べたのだろうか。お味が気になる。