読むスピードに全然追いつかなくて、現状火砕流に水鉄砲程度だけど、めげずに頑張って感想をメモっている。
元婚約者から逃げるため吸血伯爵に恋人のフリをお願いしたら、なぜか溺愛モードになりました(作者:当麻リコ)
全49話。
面白かった。
毒親と元婚約者のDVから逃れるために、吸血鬼と噂される伯爵の元に転がりこんだフレイヤが、伯爵家の人々の猟奇的で手厚いケアを受けるうちに、ボロボロだった自尊心を取り戻して、自らの力で幸せをつかむ勇気を得る。
サド系変態の元婚約者とか、嘘とエロしかない妹とか、いろいろと気持ち悪い人物が登場するお話だったけど、最後の最後で本心をチラ見させるフレイヤの兄が、他の誰よりも薄気味悪かった。
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あなたが今後手にするのは全て私が屑籠に捨てるものです(作者:音無砂月)
全34話。
実の父親に虐待され、義妹に婚約者を奪われた挙句、殺人マニアの男に嫁がされて惨殺されたはずのスフィアが、時間を巻き戻して人生をやり直すお話。
前回の人生が酷すぎるので、やり直しの二回目で少々理不尽な状況に追い込まれても、余裕でかわして対応できてしまうスフィア嬢の打たれ強さに痺れた。
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虐げられた男装令嬢、英雄に拾われる(作者:niku9)
全16話。
男装の令嬢ディートが養家で虐げられていた理由が最後の方で明らかになるのだけど、想像以上にドロドロと根深くて、救いがなかった。
諸悪の根源はディートの祖父だったらしい。才能のある次男だけに期待をかけ、少し劣る長男を使い捨ての駒のように扱ったため、長男とその嫁は、次男一家に深いわだかまりを抱くようになる。次男夫婦が事故で亡くなったあと、忘れ形見のディートを引き取った長男夫妻は、姪に対して一家を挙げてDV搾取祭りを敢行。
なかでもディートの義姉の人格のゆがみっぷりや嗜虐性が、なかなか半端なく凄かったけど、祖父の代から積み重なっていた愛憎の呪いのせいだと思えば、彼女も被害者だったと思えなくも…いや、やっぱり厳しいかも。
ディートを救う英雄もなかなかキャラの濃い人物だったけど、ディートの実家のドロドロの前では少し影が薄かったような気がする。
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「婚約破棄ですか?もちろん慰謝料を支払う心積りですよね?」(作者:琴葉)
定番の「真実の愛」ものだけど、婚約破棄する側の王子のお花畑っぷりと、破棄された側の令嬢のビジネスライクな感じが、どちらもかなり振り切れていて良かった。