多機能すぎるiPhone13のカメラの使い方がよく分からなくて散々試行錯誤した結果の、この写真。
存在しないスポットライトが当たっているように撮影できるようだ。ちなみに本物の光源は本の右横にある。
今日の本棚は、iPhone13設定騒動でくたびれ果てたので、一冊だけ。
エドワード・ゴーリー「華々しき鼻血」という絵本。
鼻血は出てこない。
でも絵の中の空気は華々しくよどんでいる。
ものすごく微かな腐臭とか、死臭とか、ふんわり漂う凄惨な気配とか、知りたくもない大人の事情とか、そういうものがどんよりと混じって曖昧に沈殿しているところに、凶器みたいな一文が差し込まれる。
わいせつに
わがみを
さらす。
He exposed himself Lewdly.
そのページにあるのは、子どもに向かってコートの前を開けて何かを見せつけているおじさんの絵だ。
lewdlyという単語は英和辞典を見ると「わいせつに」「ひわいに」といった意味らしいけど、Googleさんに聞いたら、
「スケベ」
と言われた。
意味を答えてくれたのか、聞いた私を非難したのか、判断に困る。
「He exposed himself Lewdly.」は、「彼はスケベに身をさらした。」だそうだ。
いいんだろうか、この訳で。
Googleさんは置いとくとして、見ると絶句するしかない絵本をなぜ買って持っていたのか、自分でもよくわからない。
ゴーリーのこの作品は好き(ほんとにこれが好きなのかと強く問いただされたらやはり絶句するかもしれない)けど、どうにも苦手で買う気がしなかった作品もある。子どもが死ぬ絵本とか、子どもたちの死に様だけ語ったような絵本とか。