あらかじめ書いておく。
お食事中の方は注意の必要な映画である。(´・ω・`)
昨日の夜、夜食を食べながら見始めたのだけど、冒頭、難しい顔でうんこをきばる四十代雪氷学者を、洗面所に並ぶ他の隊員たちが見下ろすシーンで食欲を失い、一旦挫折。リアルににおってきそうな絵面であった。
南極ドームふじ基地のトイレのドアは、なぜ下半分しかないのだろう。あれではゆっくり出来ず、隊員の便秘の原因になりそうだ。実際、ホームシックでサボタージュしていた隊員が、帰国直前にラグビーボールほどのうんこが出たと食卓で大騒ぎしていた。さぞかしつらかっただろう。
主人公の「西村くん」(堺雅人)は、理不尽な人事で南極に赴任してきたにもかかわらず、常に柔和な態度で淡々と料理を作り続けている。限られた食材と調理環境で、和洋中のメニューを自在に作り、ハレの日にはフレンチレストランに引けを取らないご馳走を食卓に並べる。
淡々と作られる素敵な料理が、クセの強い隊員たちのお腹に淡々と収まっていく。
隊員たちの容貌が日毎にむさ苦しく原始人化していくにつれ、隊のストレスも激増し、トラブルが増えていく。
ラーメンの在庫が無くなったと聞いて、泣きながらラーメンへの思慕を訴える、隊長。
「西村くん」に隠れてバターのかたまりを貪り食う、通信担当者。
遠恋中の彼女に逃げられて、凍死自殺すると騒ぎ出す大学院生。
「西村くん」のアルカイックスマイルだけは変わらなかったのだけど、ホームシックで仕事をサボっていた車両担当者と、常日頃から彼に腹を立てていた大気学者の大喧嘩に巻き込まれ、お守りにしていた愛娘の乳歯を南極の地の底に落としてしまったため、ショックのあまり料理をボイコット。
部屋に閉じこもった「西村くん」のかわりに、反省した隊員たちが、とりの唐揚げを作る。その唐揚げのあまりの不味さに、「西村くん」は日本に残してきた妻の下手くそな手料理を思い出して、号泣するのだった……
このお話、「西村くん」こと西村淳氏のエッセイをもとにしたものらしいのだけど、奥さんに怒られなかったんだろうか。
本もそのうち読んでみよう。
楽しそう。
iPhone版の「はてなアプリ」だと、ツイートをかっこよく貼れないのが、悲しい。