会社などの組織で理不尽な相手に苦しめられている場合、その相手に見立てた人形に針を刺すなどして痛めつけると、ストレスが減って職場の士気が高まるという研究があるんだそうだ。
イラっとしたら刺す!上司のブードゥー人形が職場の士気を高めることが判明(カナダ研究) : カラパイア
カナダの研究だそうだけど、なんか……
イヤだなあと思った。
「(集団に害をなす、理不尽な)悪者を叩く」わけだから、集団内の共感を得やすいだろうし、こっそり作った人形に針を刺したところで、相手にその意味がバレなければ、自分にはなんのリスクも生じない。
だから、それでストレス解消して職場やクラスの士気が高まるなら、いいんじゃないかという話になりそうだけども、こういうのって、なんかどうにも、危うい気がする。(´・ω・`)
現実の人間に見立てた人形にぶっすりと針を刺すというのは、かなり気持ちの悪い行動だ。
頭のなかで想像だけするのと、どう違うのかを説明するのは難しいけど、なにか社会的に、あるいは精神的に、マズい一線を超える感じがある。
うーん、でも、現実に職場や学校で苦しめられて精神的にも危険な状況の人が、これをすることで、一時的にでもうつ病や自殺の危険から遠ざかることができるのだとすれば、対症療法的にはアリなのか……
そういう次元になると、私には判断がつかない。
ただ、こういう「ストレス解消手段」とか「士気の高まり」って、いやな上司じゃなくて、その集団のなかで「いじめてもいい人」(罪悪感が生じにくい相手)を選んで集団的に隠然といたぶることでも発生する。
そういうことは、どこでもわりと頻繁に起きているはずで、そういう人間関係の構造には、やはり強い拒否感を持ってしまう。
「いじめてもいい人」を直接いたぶるのではなく、その人に見立てたブードゥー人形に、こっそり針を刺すことで士気を高めストレスを軽減することは、果たして本当に問題がないのだろうか。
まあ、もう少し考えてみよう。