湯飲みの横に防水機能のない日記

色々壊れてて治療中。具合のよくないときに寝たまま携帯で書くために作ったブログです。ほんとにそれだけ。

天井回る

 

今朝の健康観察日記

 

 

朝、お弁当を作り終わって、箱を包むナプキンを取りにタンスに向かって歩いた途端に、天地がひっくり返るような感覚があり、前のめりに転倒した。

 

どっかぶつけてとても痛かった。

痛みが収まったところで起き上がろうとしたけれど、ぐるぐると世界が回り続けて、まるで起き上がれない。

 

経験したことのないめまい。

これはヤバイと思い、あとのこと(弁当を包んで末っ子にもたせること、息子の連絡帳を書いて着替えを持たせて施設のバスに乗せること)を亭主にまかせ、大人しく横になっていた、そのまま眠りに落ちたようだ。

 

 

やけに、長い夢を見た。それも何度も。

繰り返す夢の中で、小さな土産物屋のようなところにいた。レジのカウンターの前に、おやつや飲み物、怪しげなグッズなどが置いてあるのに、何か買おうとすると、いつのまにか消えてしまって何も買えない。店の奥のほうには本棚があって、なぜかチベット密教の文献がぎっしりならんでる。そこでいろんな人と話をしたり、戦隊ものの特撮現場を見学したりしていた。

 

目がさめると、また世界がひどく回転している。

iPhoneが手に触れる場所にあったので、「めまい 脳 倒れる」などで検索してみた。

 

脳卒中脳梗塞だった場合、半身がしびれたり、ものが二重に見えたり、ろれつがまわらなかったりすることかあるらしい。しびれなら半身じゃなくて、両手にある。ろれつはふつうに回る。ものが二重にみえるのは、もう、21年前からだ。油断はできないけど、脳の問題ではないように思われた。

 

三半規管関係のほうが、当てはまる症状が多い気がした。耳にはしばらく前から異常を感じていた。

 

ということは、耳鼻科だ。午後から行けそうなら行ってみようか。

 

 

 

マンガ

 

昨日の夜、寝る前に、「うさぎドロップ」を読んだ。

 

以下、ネタバレあり。

映画しか見ていない方や、これから原作を読むという方はご注意ください。

 

 

 

 

 

松山ケンイチの映画とは、内容や、想定される未来の成り行きが、だいぶ違う部分がある。

 

りんの母親の母子手帳にあったURLから飛んだ先には、映画では母親のホームページだったけれど、原作では、祖父のブログがあった。そこには、祖父の遺言を隠した場所が書いてあり、りんの出生にかかわる、重大な秘密が記されていた。

 

その秘密が作中で明らかになるのは、りんが高校生になってからのことになる。

 

自らはとうとう結婚することなく、りんを大切に守って育て上げた大吉。

そんな養い親の大吉に対して、娘としてではなく、異性としてのひたむきな思いをよせるようになった、りん。

 

ずっと家族であり続けたいという思いは二人とも同じだけれど、りんの思いが大吉に知られてしまい、これまで通りの親子関係でいることが難しくなってしまう。

 

どうしようもなく煮詰まった二人に向かって、りんの実の母親である正子が、衝撃の事実を明かす。りんの実の父親は、大吉の祖父ではなかった、というのだ。つまり赤の他人であり、結婚可能な間柄であることが、明らかになってしまったのだ。

 

 

まだ高校に入ったばかりのりんに向かって、大吉は2年待てと伝える。高校卒業を迎えても、気持ちがゆらぐことのらなかったりんは、大吉とともに子育てをして、その子を幸せにしたいという夢を語る。その夢が実現する方向で、物語は終わる。

 

 

この成り行きには、読者によって、かなり賛否が分かれたらしい。ふた回り以上もの年の差と、形の上では親子であったという関係がありながら、恋愛に移行して夫婦になるということに対して、違和感をぬぐいされなかった読者が多かったのだろうと思われる。

 

でも、りんの気持ちは、こうなるしかなかったのではないかと、私は思った。

 

親に放棄され、父と信じていた「おじいちゃん」に早く死なれたりんが一番求めていたものは、揺るぎない家庭や家族の関係であり、自分を最優先に見つめてくれる存在だった。それを完璧に実現して、守ってくれた大吉が、りんにとって理想の男性となるのは、自然な成り行きだったろうし、同世代の若くて未熟者や男の子たちを恋愛の視野に入れることも難しかったことだろう。

 

大吉の長命を願うばかりである。