2005年11月03日12:52
ネフローゼを再発した長女さん(9歳・難病児)の病状は一進一退。
蛋白尿は、朝起きるとかなり悪くなっていて、昼になるとちょっとよくなって、夜になるとまた悪くなる、というサイクル。
以前だったら、ここまで悪化すると、あとはもう入院して点滴……というコースだったのだけど、なんとかそこまでいかずに踏みとどまっている。本人も、薬の増量に体が慣れてきたらしく、ゲームなんかやって気を紛らわしている。
ひさしぶりに、長女さんや息子が乳児だったころのアルバムなぞ出して、眺めていた。
ちょうど、いまの末っ子の月例と同じ長女さんの写真を出してみたら、ほとんど区別がつかないほどよく似ていた。髪の毛の生え際のそり込みの入り具合や、こまかい仕草までそっくりである。
といっても、似ているのは腎臓病を発病するまでの話である。そのあとは、ステロイドの副作用で、長女さんはすっかり面変わりしてしまった。
息子も、末っ子と似ていることは似ているのだけど、ちょっと系統が違う感じの赤ん坊という印象。
たぶん、息子の頭がものすごく大きかったせいもあるのだろう。こんなに脳が大きいんだから、きっとものすごく頭がよくなるに違いない、などと、おじーちゃんおばーちゃんたちが無邪気に話していのを、少しだけ苦い気持ちで思い出す。
頭の急速な巨大化が、乳児期の自閉症児によく見られる症状だなどというとは、もちろん当時は知りもしなかった。
息子の成長を写真でたどってみると、一歳半ごろまでは、まったく普通の赤ん坊と変わらない。姉と楽しそうに遊んでいるし、カメラを構えた私を見て、にこにこほほえんでいる。
はっきりとおかしくなったのは、やっぱりその後のことである。話しかけても反応しなくなり、視線が合わなくなり、家族のやっていることにはまるで目もくれなくなり、好きだったお歌や音楽が大嫌いになり……そして、自閉症になった。
もう一度、育てなおすことができるなら、一歳ごろの息子をひきとってきて、自閉症を追っ払ってやりたい。二歳で発病する直前の長女さんには、発症を防ぐ可能性のある、抗酸化物質やビタミンを、たくさん取らせてやりたい……
なんて思っても、仕方がないので、いまできることをやるしかない。
(過去日記を転載しています)