もっと気合入れて古典読もうと思い、意を決して書庫に入った。
別名、人外魔境。またの名を、北の魔窟。
さいきん、長女さんがちょくちょく忍び込んでいるらしいのだけど、大人が踏み込むのは容易ではない。なんせ、通り道がない。そして、うかつにかきわけると、何が出てくるか分からない。
無理やりなんとか体を入れて、手の届く範囲で万葉集関連の本を探し、わけのわからない多量の物体の下に沈んでいた十冊ほどをサルベージした。途中、三回、なだれに遭遇したが、無事脱出した。
長女さんに、何しに書庫に入るのかと聞いきいてみたら、「便秘をなおすため」とのこと。本読むと、腸がよく動くそうだ。
息子は、しばらく前、毎日のように書庫に入り込んで、こもっていた。講談社学術文庫だけを棚から引きずり落として、きれいに並べるのが趣味だったのだけど、ちかごろは飽きたのか、あまり行かなくなった。
末っ子は、まだ書庫に入ったことがない。
(2005年05月31日)
※過去日記を転載しています。