息子(5歳・重度自閉症)は、どうやら「読書」が好きらしい。
親が読んでいる文庫本やマンガ本を、親の背後から、じーっと覗き込んだりする。
きのうは、おとーさんが読んでいた、川原泉の「ブレーメン2」を、横取りして読んだそうだ。
私が読んでいる、野中英次の「課長バカ一代」や「魁!クロマティ高校」なども、なかなか興味深いらしい。
脳研究関連の本も、わりと好きである。
息子が覗き見しているときに、勝手に本を閉じたりすると、ものすごく怒られる。
いちおう、目で文字列を追っているらしい。
食事中にも、息子の「読書」はやまない。
牛乳パックの成分表や、産地情報などを、丁寧に黙読する。食卓に読むものがなくなると、オモチャの取扱説明書などを運んできて、読みながら食べる。
息子が、ふつうに、幼児向けの絵本を持ってきて、「おかーさん、よんでー」なんて言ってせがんでくれる日を待ちつづけて五年になるが、どうも、そういう方向にはいかないようである。
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その息子は、きょうも保育室に行った。出かけ際に、オモチャの取説を持っていくと主張したけれど、「これは、置いていこうね。うちに帰ってから、みようね」と言い聞かせたら、
「みる」
と言って、自分から床に置いて出かけた。
(2003年1月24日)
※過去日記を転載しています。