息子(4歳・重度自閉症)が、立ったまま椅子に片足をひっかけて、実に奇妙な格好で静止しているので、なんだろうと思って近づいてみたら、「大」の気配が漂ってきた。
「ちょっと、でてるじゃないのよ! 教えなさいってば」
と私がというと、
「でたー」
と事後報告して、ニヤニヤしている。
出たもんはしょーがないので、その場で全部ぬがせて、お始末にとりかかると、「大」のなかに、なにやら「大」以外のものが見えている。
なんだろうと思って、そばにいた長女さん(6歳)と二人で、まじまじと観察した。
直径1センチ弱の、黒くて、平べったくて、丸い物体。
おとーさん愛用の、ポータブル碁盤専用の、碁石であった。
今日は午後から、お腹のレントゲンを撮る予定だった。碁石が出ないまま撮影していたら、怪しい影があるというので騒ぎになっていたかもしれない。
偏食のくせに、石とか砂とか、紙切れとかボールペンのキャップとかは、平気で食べるのはなぜなのだろう。うまいのか?
出た碁石は、いちおう消毒して保管してあるのだが、このまま碁笥に戻そうかどうしようか、迷っている。
(2002年12月4日)
※過去日記を転載しています。