息子(3歳・自閉傾向のある重度広汎性発達障害)の教材を、少しづつ増やしている。
家族と、施設の先生方や、専門療育をしてくれている先生方の顔写真を二枚づつ、8×11センチほどにプリントアウトして、ラミネート加工したもので、マッチングや二択の練習を続けている。息子は、これが大好きである。
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買い物先で、憎々しげに子どもを怒鳴りつけているお母さんをみた。
「走りまわっちゃダメだって、何回言ったら分かるのっ!!」
「・・・・わかってる」
「分かってないじゃない! どうして走るの!」
「・・・・・・」
「どうしてだか、言いなさい!!」
「・・・・・・」
「わかんないの? バッカじゃないの!!」
「・・・・・・」
「人の話を聞きなさいっ。バカ!」
詰問で追い込み、答えられないと侮辱を与えるという、いやなタイプの叱り方だった。
叱られていた子は、うちの息子と同じ3歳ぐらいの男の子。お母さんは30代前半といったところか。
お母さんの金切り声には、被害者意識がたっぷりとまじっていた。
子どものせいで自分はこんなにヒドイ目にあいつづけているということを、周囲に知らしめたいようにも見えた。
叱られている男の子のほうは、表情のない顔でそっぽを向いていたけれど、お母さんが髪の毛をひっぱったり、頭やお腹を小突いたりしはじめると、さすがにべそをかき始めた。
叱っているお母さんは、だいぶ疲れている様子だった。
子どもに難病や障害がなくたって、育児は大変な仕事だし、疲れていても、十分に息抜きできないことも多い。
でも、どんなに育児がきつくても、感情にまかせて子どもに侮辱を与える叱り方は、すべきではないと思う。少なくとも私は絶対にやらない。
逆らえない相手から侮辱され続けてて育った子どもは、自分よりも弱いものを侮辱し傷つける大人になるかもしれない。そういう人間が私は一番嫌いだから、自分の子どもに、そういうふうに育ってほしくない。
(2001年7月30日)
※過去日記を転載しています。